N=1から可能性をひらく人たち

真面目で大人しかった自分が
静かに意欲を
燃やしはじめている

松浦 佳輔matsuura keisuke

2021年入社
彦根工場/品質管理グループ/CMC職 生産パート
医学薬学教育部 薬科学専攻 修了

富山県出身。富山で生まれ育ち、大学も県内の薬学部で学ぶ。小学校三年生の時に父親を病で亡くしたことから、医療に興味を持ち将来は薬剤師になりたいと思うようになった。しかし、就活時にもっと多くの患者さんに必要とされる仕事として製薬メーカーで働くことに魅力を感じるように。現在は彦根工場で高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーを用いた試験などを行っている。

いつかは富山に帰りたいと思っていたのに

子どもの頃から「真面目だね」と言われることが多かった気がします。自分の考えを積極的に話したりしない性格だから余計にそう思われるのかもしれません。でも、最近なんとなくですが気持ちが、変化してきたような気がするんです。

私は富山県出身で生まれ育った富山が大好き。マルホに入社して彦根工場勤務が決まり、滋賀県に住み始めた時にも、将来的にグループ会社の立山製薬工場株式会社で働くことができるかと調べたくらいです(笑)。でも3年目を迎えた今は、ずっとここで仕事を続けてもいいかもしれない、と思うようになりました。そんなふうに思うのは、やっぱり仕事が面白いのと、マルホという会社でもっと自分自身を成長させていきたいと願うようになったからでしょうね。

子どもの頃、父を亡くして医療に興味を持った

高校生の頃、化学が得意だったんです。得意な科目を活かして、将来の仕事を考えた時、ごく自然に医療系の仕事が浮かんできました。おそらく、父の死が影響していると思います。父は私が小学3年生の時に病気で亡くなりました。病気になるということは、本人にも辛いことですが、本人だけではなく家族や周囲の人にとっても辛いこと。私自身がそのことを身をもって知っていたからこそ、自然に医療系の仕事というキャリアプランが浮かんできたんだと思います。

いま、私が担当しているのは、薬の原料や製品が一定の品質基準を満たしているかどうかの試験を行う仕事。硬度や粘度を測定する物性試験や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)やガスクロマトグラフィー(GC)を用いて定量試験や純度試験などを日々行っています。

誠実な仕事をするための力を付ける

HPLCやGCで試験をしていると規格内の結果が得られたものの、いつもは検出されないピークが出ることもあります。「規格に適合しているからいいか」とは考えず、小さなシグナルも見逃さないように気を付けて、何かあればすぐ先輩に相談し対処するように心掛けています。いつもマルホの製品を使っている患者さんに思いを馳せて、誠実に仕事に取り組んでいます。

でも、不思議なもので仕事が分かってくるほど、自分の力不足を感じるようになりました。分析技術、機器の扱い、省令の理解、英語力など、様々な知識をもっと身につけなければ患者さんを笑顔にすることはできないと思うようになったんです。

仕事を好きになり、滋賀を好きになった

もっと実力を身に付けなくてはと思ったきっかけは、現在取り組んでいる新しい製剤開発です。新規開発全体の流れを理解することで、品質管理の仕事がより楽しく感じられるようになりました。同時に、この薬を待っている患者さんを思うと責任の大きさも感じます。そして、一緒に仕事をしている先輩たちのように事前の計画と準備などの入念さ、豊富な知識を身につけたいと思うようになったんです。

もともと仕事に対してガツガツしているタイプじゃなかったんですが、最近、自分から周囲を巻き込んでいくような仕事がしたいと思うようになりました。そして、自分でも少し驚いているのですが、仕事が好きになるにつれて、彦根工場があって、妻と暮らしている住まいがある滋賀が好きになっている自分がいます。

career

2021年4月
【 彦根工場/品質管理グループ 】
HPLC、GCを用いた定量試験や純度試験、製剤の硬度や粘度を測定する物性試験などを担当。
2023年2月から、引き続き理化学試験を担当しながら、EMS(環境マネジメントシステム)委員となり、企業活動を行う中で周囲に与えてしまう環境影響を低減するための活動も行う。
最近では新規開発製剤の原薬分析に関する技術移転やバリデーションなども実施。