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痔の基礎知識

監修: 牧田総合病院 肛門科
佐原 力三郎 先生

どんな治療をするの?

外科的療法

痔の外科的療法には、痔の種類によって主に下記のようなものがあります。

痔核(じかく:いぼ痔)
1.硬化療法
注射療法
  • ●PAO注(フェノールアーモンドオイル注)
    痔核に注射することにより、痔核を硬化させて小さくし、出血を抑えます。
  • ●ALTA注(硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸注)
    痔核に注射することにより、痔核を固定化し、硬化させ小さくします。
2.ゴム輪結紮療法(ゴムわけっさつりょうほう)

痔核の根元に輪ゴムをかけ締め付けて、壊死させます。

3.手術療法

結紮切除術
痔核に入っている血管を縛り、痔核を切除します。

PPH
特殊な器具を使い直腸粘膜を環状に切除し、脱出する痔核をつりあげます。

裂肛(れっこう:きれ痔)
裂肛(れっこう:きれ痔)

用手肛門拡張術
肛門に指を入れて、狭くなった肛門を広げます。

裂肛切開術
裂肛の部分、ポリープや見張りイボを切除します。

側方皮下内括約筋切開術
肛門の皮膚を切開し、内括約筋を浅く切って、狭くなった肛門を広げます。

皮膚弁移動術
裂肛の部分、ポリープや見張りイボを切除し、肛門の外側の皮膚を移動させ狭くなった肛門を広げます。

痔瘻(じろう:あな痔)

開放術式
瘻管(ろうかん:痔瘻の管)を切開・開放してそのまま縫合しない手術です。切開された部位は、自然に閉鎖するのを待ちます。

括約筋温存術式
瘻管を肛門の外側の穴からくりぬいていく手術です。肛門の機能をなるべく傷つけないよう行われます。

シートン法
瘻管を入り口から出口へゴム紐や糸を通して縛り、時間をかけて切開していく方法です。

肛門保護手術(Hanley変法)
瘻管を入り口から化膿している深い部分までは切開・開放し、瘻管内の不良肉芽組織を掻き出し、その後、その奥の傷に膿(うみ)やよけいな浸出液、血液等が溜まりにくいように逃げ道(ドレナージ)を作ります。開放術式と括約筋温存術式の中間的術式です。

保存療法