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用語 |
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開放術式(かいほうじゅつしき) (lay open法) |
痔瘻(じろう)の手術方法のひとつ。 瘻管(ろうかん)(痔瘻の管)を切開して、そのまま縫合(ほうごう)しない手術。切開した部分は自然に閉じるのを待つ。 |
括約筋(かつやくきん) (内肛門括約筋〈ないこうもんかつやくきん〉・ 外肛門括約筋〈がいこうもんかつやくきん〉) |
直腸と肛門の周囲を取り囲み、肛門を開閉する働きをする筋肉。無意識のうちに働く内肛門括約筋(ないこうもんかつやくきん)と、自分の意思で動かせる外肛門括約筋(がいこうもんかつやくきん)がある。 |
括約筋温存術式(かつやくきんおんぞんじゅつしき) (coring out法) |
痔瘻(じろう)の手術方法のひとつ。 瘻管(ろうかん)を肛門外側の穴からくりぬく手術。括約筋(かつやくきん)をなるべく切断しないで、肛門の変形や機能障害を最小限に抑える。 |
嵌頓痔核(かんとんじかく) | 進行した内痔核(ないじかく)が脱出した際に、脱出部分が肛門の括約筋(かつやくきん)でしめつけられて血栓(血豆)ができ、腫れて元にもどらなくなった状態。 |
血栓性外痔核(けっせんせいがいじかく) | 静脈叢(じょうみゃくそう)の血管内に血栓(血豆)ができ、急に腫れて硬くなったもの。皮膚が破れて出血することがある。 |
硬化療法(こうかりょうほう): ゴム輪結紮療法(ごむわけっさつりょうほう) |
痔核(じかく)の外来でできる治療法のひとつ。 痔核の根元に輪ゴムをかけて締め付け、痔核を壊死(えし)・脱落させる治療法。 |
硬化療法(こうかりょうほう): PAO注(フェノールアーモンドオイル注〈ふぇのーるあーもんどおいるちゅう〉) |
痔核(じかく)の外来でできる治療法のひとつ。 痔核に5%フェノールアーモンドオイルを注射して、痔核を硬化・縮小させる注射療法。 |
肛門(こうもん) | 消化管の出口。表面は皮膚で覆われており痛みを感じる。 |
肛門陰窩(こうもんいんか) | 歯状線(しじょうせん)を形成している肛門内の小さなポケット状のくぼみ。肛門腺に連絡する。 |
肛門縁(こうもんえん) | 肛門の皮膚側辺縁(へんえん)。通常皮膚と肛門上皮の境界部。 |
肛門管(こうもんかん) | 直腸と肛門を結ぶ管状の部分。 |
肛門鏡診(こうもんきょうしん) | 肛門鏡(こうもんきょう)という器具で肛門管を押し広げ、内部の状態を観察する診察方法。 |
肛門クッション(こうもんくっしょん) | 細かい血管と柔らかい筋肉でできている。肛門の皮膚を保護したり、肛門のすきまを閉じて、便汁やガスが漏れるのを防ぐ役割がある。 |
肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう) | 肛門陰窩(いんか)から細菌が侵入して肛門腺が化膿し、その炎症が肛門周囲に広がって膿がたまった状態。激しい痛みや腫れ、発熱などを伴う。痔瘻(じろう)の初期症状としてのものが多い。 |
肛門腺(こうもんせん) | 肛門陰窩(いんか)に開口する十個程の分泌腺(ぶんぴつせん)。 |
肛門ポリープ(こうもんぽりーぷ) (肥大乳頭〈ひだいにゅうとう〉) |
慢性裂肛(れっこう)にみられる病変。歯状線(しじょうせん)の乳頭(にゅうとう)部分が肥大して隆起したもの。 |
用語 |
説明 |
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砕石位(さいせきい) | 診察時に、仰向けで両足を上げる姿勢。 |
シートン法(しーとんほう) (seton法) |
痔瘻(じろう)の手術方法のひとつ。 瘻管(ろうかん)の入り口から出口へゴム紐や絹糸などを通してしばり、時間をかけて切開する手術。肛門の変形や機能障害が少ない。 |
痔核(じかく) (内痔核〈ないじかく〉・ 外痔核〈がいじかく〉) |
肛門に強い負担がかかることにより、肛門クッションがうっ血して腫れや脱出を起こす病態。歯状線より上側にできる内痔核(ないじかく)と、下側にできる外痔核(がいじかく)がある。一般にいう「いぼ痔」。 |
歯状線(しじょうせん) | 解剖学的な直腸と肛門の境となるギザギザの線。肛門管のほぼ中央に位置する。 |
シムス体位(しむすたいい) | 診察時に、通常左を下にして横向きに寝る姿勢。股関節をまげて、おしりを突き出すようにする。下着を少しずらすだけで診察できる。 |
手術療法(しゅじゅつりょうほう):PPH | 痔核(じかく)の手術方法のひとつ。 特殊な器具を使って直腸粘膜を環状に切除し、脱出する痔核をつりあげて固定する手術。 |
手術療法(しゅじゅつりょうほう): 結紮切除術(けっさつせつじょじゅつ) |
痔核(じかく)の手術方法のひとつ。 皮膚を切開して、痔核に血液を送っている血管の根元をしばると共に痔核を切除する手術。 |
手術療法(しゅじゅつりょうほう): ALTA注 (硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸注〈りゅうさんあるみにうむかりうむすいわぶつ・たんにんさんちゅう〉) |
痔核(じかく)の手術方法のひとつ。 痔核に硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸の注射をして止血し、痔核を固定して硬化・縮小させる手術。 |
静脈叢(じょうみゃくそう) | 直腸の粘膜の下や肛門管上皮の下で静脈血管が網目状に集まっている部分。 |
痔瘻(じろう) | 肛門周囲膿瘍(のうよう)が自然に破れるか切開することによって、膿が排出された後に肛門内側に通じる管(トンネル)が残った病態。一般にいう「あな痔」。 |
側方皮下内括約筋切開術(そくほうひかないかつやくきんせっかいじゅつ)(lateral subcutaneous internal sphincterotomy:LSIS) | 肛門の皮膚を切開して、狭くなった内肛門括約筋(ないこうもんかつやくきん)を浅く切り、肛門を広げる手術。 |
用語 |
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直腸(ちょくちょう) | 肛門につながる大腸の最終部分。内腔は粘膜で覆われており痛みを感じない。 |
用語 |
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皮膚弁移動術(ひふべんいどうじゅつ) (sliding skin graft:SSG) |
裂肛(れっこう)の手術方法のひとつ。 裂肛の部分や見張りイボ、ポリープを切除し、肛門外側の皮膚の一部を移動させて肛門を広げる手術。 |
保存療法(ほぞんりょうほう) (生活療法〈せいかつりょうほう〉・ 薬物療法〈やくぶつりょうほう〉) |
食生活や排便習慣を改善し、症状を悪化させたり再発しないようにする治療方法。排便コントロールのため整腸剤や緩下剤を使用するほか、症状にあわせてステロイド含有の薬などを使用することもある。 |
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見張りイボ(みはりいぼ) (sentinel tag) |
慢性裂肛(れっこう)にみられる病変。潰瘍周辺の皮膚が硬くなって肛門縁(えん)にできたイボ。 |
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用手肛門拡張術(ようしゅこうもんかくちょうじゅつ) | 裂肛(れっこう)の手術方法のひとつ。 肛門に指を入れて、狭くなった肛門を広げる方法。切開は行わない。 |
用語 |
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裂肛(れっこう) | 硬い便の排泄や勢いよく出る下痢などによって、歯状線(しじょうせん)より下側の肛門の皮膚が裂けた病態。一般にいう「きれ痔」。 |
裂肛切除術(れっこうせつじょじゅつ) | 裂肛(れっこう)の部分や見張りイボ、肛門ポリープなどを切除する手術。 |