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基礎からわかる外用剤

外用剤の剤形、基剤、添加物について

外用剤の剤形と基剤の構成成分

外用剤は軟膏剤、クリーム剤などに大別され、それらは基剤の特徴によってさらに細かく分けられます。各剤形の基剤の構成成分は油性成分、水性成分、界面活性剤およびその他の添加物の4つに分けることができます(表3)。

表3. 外用剤の剤形と基剤の構成成分

剤形 油性成分 水性成分 界面活性剤2) その他の
添加物3)
軟膏剤 油脂性軟膏剤 ×
水溶性軟膏剤
(マクロゴール軟膏)
× ×
クリーム剤 油中水型(W/O型)クリーム剤
水中油型(O/W型)クリーム剤
ローション剤 乳剤性ローション剤1)
溶液性ローション剤 ×
懸濁性ローション剤 ×

○:含まれる、△:含まれる場合がある、×:含まれない(まれに例外があります)

  • 1)乳剤性ローション剤は水中油型(O/W)のみ
  • 2)界面活性剤は配合する目的により、乳化剤や可溶化剤と呼ばれることもある
  • 3)保存剤、抗酸化剤、pH調節剤など
  • 宮地良樹,大谷道輝 編:現場の疑問に答える皮膚病治療薬Q&A, 中外医学社, 2008, 一部改変

表3に示した油性成分は水と混ざらないものであり、水性成分は水と混ざるものです。それらの代表例を表4に示します。

表4. 代表的な油性成分と水性成分

油性成分 炭化水素類 白色ワセリン、流動パラフィン
脂肪酸エステル類 ミリスチン酸イソプロピル
ロウ類 ミツロウ、ラノリン
高級脂肪酸 ステアリン酸
高級アルコール ステアリルアルコール、セタノール
水性成分
多価アルコール グリセリン、プロピレングリコール、1, 3-ブチレングリコール
低級アルコール エタノール、イソプロパノール

油脂性軟膏剤のように基剤が油性成分のみの場合には微生物は繁殖しにくく、pHも変化しないため、その他の添加物はあまり必要ありません。基剤に水性成分が存在すると、油性成分単独の場合と比較して使用感が向上しますが、微生物の繁殖やpHの変化などが起こるため、保存剤などのその他の添加物が必要となります。

基剤が油性成分と水性成分から構成されている場合は、そのままでは分離してしまうため、界面活性剤を添加し乳化させる必要があります。身近な例としてはマヨネーズがあります。マヨネーズには油性成分と水性成分が含まれますが、卵黄に含まれるレシチンなどが界面活性剤の役割をすることで分離せず、水性成分に油性成分が分散しています。

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