皮膚外用薬 レシピの特徴
レシピとは
レシピとは、料理においては調理方法のことです。同じ食材を準備しても火加減や投入順で食感や味が異なる為、重要な情報です。
皮膚外用薬も同じで、主薬や添加剤が同じであっても添加方法や乳化する時の撹拌条件、冷却条件で全く異なった物性を示します。
Fishbone 特性要因図
はじめに
- 兵庫医科大学病院 薬剤部長 木村 健 先生
皮膚外用薬は、主薬と添加剤で構成されています。添加剤のうちの基剤が、皮膚外用薬中に主薬を保持しており、基剤から放出された主薬が、経皮吸収されて皮膚病変への治療効果を発揮します。また、基剤には皮膚を被覆(保護)し、柔軟化させるなどの性質もあり、皮膚外用薬では、主薬だけでなく、基剤も重要な役割を果たしていると考えられます。
このほかに、皮膚外用薬が製造される過程では、添加方法、撹拌条件及び冷却条件が製剤の品質や特性を決定する主な要因として挙げられます。同じ基剤を用いても、添加方法、撹拌条件、冷却条件が変わると製剤は異なった品質を示すことがあります。
本資材では、①基剤 ②添加方法 ③撹拌条件 ④冷却条件が、皮膚外用薬の品質や特性にどのような影響を及ぼすのかについて紹介します。

レシピの特徴2
はじめに
- 佐々木研究所 大谷 道輝 先生
皮膚外用薬のレシピは、皮膚外用薬の効果を最大限に発揮するように、基剤や製造方法が選択されています。例えば、私たちが料理を行う際も、食材選びや火加減、入れる順番、調理時間などの違いが、完成した料理の味や食感に影響を及ぼします。今回は、基剤・製造方法が皮膚外用薬に与える影響についてご紹介します。
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基剤・製造方法が皮膚外用薬に与える影響
クリーム剤の一般的な製造方法では、油相と水相のいずれかの相に主薬を加えて、それぞれを加温し、油相および水相を合わせて全体が均一になるまでかき混ぜる乳化工程が必要となります。
このような方法でクリーム剤は製剤化されますが、基剤や製造方法の違いが、W/Oクリーム剤の品質、配合安定性および皮膚生理機能に与える影響を具体的に紹介します。
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