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多職種連携のキーパーソン~地域医療を支える薬剤師~


地域において積極的に多職種連携を展開されている薬剤師の方々へのインタビュー記事を掲載します。地域における連携の好事例、連携のきっかけ、具体的な取り組みなどについてお話を伺いました。

200を超す医療機関のほか他社薬局の要請も受け在宅医療を推進(全3回)

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株式会社ナカジマ薬局(北海道札幌市) 薬局事業部札幌エリア第3グループエリア長/地域連携部課長 NST専門療法士 佐々木 剛(Takashi Sasaki)氏

佐々木 剛(Takashi Sasaki)氏

株式会社ナカジマ薬局(北海道札幌市)

薬局事業部札幌エリア第3グループエリア長/地域連携部課長

Profile
北海道医療大学薬学部を卒業後、2005年から出身地・函館市の函館脳神経外科病院に5年半勤務し、その後、札幌市の小笠原クリニック札幌病院に転職、病棟薬剤業務として業務に従事し、2015年2月に薬局長に就任。ナカジマ薬局には、在宅を専門としている店舗(札幌在宅調剤センター)とのめぐり逢いを機に2016年8月にスタッフとして入社し、2018年2月に当店舗の薬局長に就任した。在宅業務に従事する傍らで、病院時代に所属した栄養サポートチーム(NST)の知識を在宅医療にいかすため、NST専門療法士の資格を取得。現在は現場を見つつ、薬局事業部札幌エリア第3グループエリア長と地域連携部課長を兼務し、同社における在宅薬剤師育成プログラムにも関与するなど、次代の在宅医療を担う人材育成と在宅業務の質的向上に努めている。

改正薬機法により義務化された「服薬フォローアップ」により、各薬局では投薬数日後、中頃、受診直前頃を見計らって、必要に応じフォローする事例も見られるようになっています。ナカジマ薬局では、既に約40年前から「テレフォン服薬サポート®」を実施し、年間5万件以上の服薬見守りを行っています。さらに、複数自治体と「地域見守り協定」を結び、独居高齢者の孤独死の防止という地域貢献にも努めています。同社では佐々木剛氏が、病院から同社に転職した2016年頃から在宅医療への取り組みが本格化しましたが、「当初は手探り状態でした」と振り返ります。佐々木氏らは長時間化しがちな在宅業務について役割分担を徹底し、より効率的な業務体制構築に努めてきました。現在、年間200医療機関からの依頼のほか、近年は他社の薬局からも在宅対応の相談・要請を受けるなど、多職種・薬局間連携も進みつつあります。また、北海道では無薬局地域が少なくないこともあり、将来的にはオンラインシステムを活用することで、薬局サービスの均てん化を目指しています。

薬学・看護学教育から在宅現場まで実践踏まえ長崎の連携体制推進(全3回)

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株式会社ONEDERS アイビー薬局(長崎県長崎市) 取締役副社長 手嶋 無限(てしま むげん)氏

手嶋 無限(てしま むげん)氏

株式会社ONEDERS アイビー薬局(長崎県長崎市)

取締役副社長

Profile
福岡大学薬学部卒業後、厚生省の認定薬剤師実務研修制度による研修を経て、長崎大学大学院で前後期課程を修了した2006年に同大医学部・歯学部付属病院薬剤部に入局。2010年4月に長崎市内の保険薬局に就職。同時に長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の客員研究員、6月には同大戦略的大学連携支援プログラム(GP)のGP専任准教授にも就任。2015年からは長崎大学薬学部准教授(実務家教員)、次いで臨床准教授、特任准教授に就任。2016年10月からは株式会社ONEDERS アイビー薬局に就職。2017年7月からは同社取締役副社長を務め現在に至る。臨床現場で薬剤師業務を実践しつつ、常に次代の薬剤師育成に向け教育・研修の充実、多職種連携体制の推進に努めている。

手嶋無限氏は病棟薬剤師業務に従事していた頃、再入院の要因として入院医療と在宅医療とのギャップ、相互の連携が希薄であることなどを問題視していました。そのなかで保険薬局に勤め始めた2004年頃、長崎大学を代表とする3大学、薬看連携の共同プロジェクト「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プロジェクト」に関わり、在宅医療・福祉・介護をつなぐ大学間連携と多職種チームケアの専門職種養成教育に取り組みました。その焦点は地域医療における多職種連携の基盤の醸成であり、手嶋氏はその学生教育とともに地域の多職種連携研修の中心的存在として活躍しています。一方、薬局現場では施設在宅で、多職種による回診にも同行する一方で、現場の介護職種への講義・研修にも注力しつつ、チーム医療における専門性を発揮しています。手嶋氏の取り組みと今後の展望について伺いました。

旭川発の「ケア・カフェ®」の立ち上げに関わり多職種連携を推進(全3回)

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株式会社中央薬局(北海道旭川市)代表取締役社長 堀籠 淳之(ほりごめ あつし)氏

堀籠 淳之(ほりごめ あつし)氏

株式会社中央薬局(北海道旭川市)

代表取締役社長

Profile
東京薬科大卒業後、博士号を取得し、1999年に株式会社中央薬局に入社。外来を中心に複数店舗を経験した後に、2008年頃から永山地域で在宅医療に取り組む医師と連携し、がん末期の患者や慢性疾患の患者の在宅医療に携わる。その後、旭川医科大学に勤務していた医師・阿部泰之氏との出会いから、2012年に旭川発となる「ケア・カフェ®」の立ち上げに参画、主導的に開催してきた。ケア・カフェ・ジャパン実行委員、旭川地区在宅ケアを育む会幹事、あさひかわ緩和ケアネットワーク世話人、お薬だちネットあさひかわ実行委員などを務める。

株式会社中央薬局は先代で元旭川市立病院の薬剤部に勤務していた父親が開業しました。在宅医療への取り組みが本格化したのは、堀籠氏が就職して以降で、以前から利用していた患者さんががん末期となり、重い経腸栄養剤を届けた際に麻薬管理が不十分であることを発見したのをきっかけに、主治医の「指示」を得たことでスタートしました。当時は在宅患者に多職種連携で対応する地域薬局がなく、堀籠氏がパイオニア的存在だったといえます。さらに不足していると思われる知識を補完するために、緩和や在宅関連の学会や研究会等の研修に参加するようになり、全国の他職種や薬剤師とのつながりが醸成されました。これまでの堀籠氏の取り組み、今後の展望についてうかがいました。

介護施設での多職種連携を基に食事介入と皮膚水分測定で職能発揮(全3回)

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株式会社わかば わかば薬局大津店(神奈川県横須賀市)管理薬剤師 北代 玲子(きたしろ れいこ)氏

北代 玲子(きたしろ れいこ)氏

株式会社わかば わかば薬局大津店(神奈川県横須賀市)

管理薬剤師

Profile
横浜薬科大学漢方薬学科卒業後、2013年に株式会社わかばに入社。相模原緑店にて3年間多様な患者に対応し、経験を積む中で施設在宅にも関わる。その後横浜市のパンダ薬局に異動し、介護保険施設の処方箋を応需し、訪問診療同行を含め施設在宅の患者に対応。施設では皮膚水分測定や栄養改善の支援の他、施設スタッフ向けの保湿等に関する勉強会の実施など様々な取り組みを実施。2021年からわかば薬局大津店の管理薬剤師に就任し、若手スタッフの育成、薬学生の指導を主導するとともに、コロナ禍を経て他職種との関係性構築を模索している。

株式会社わかばのわかば薬局大津店は、過疎化、高齢化が進みつつある神奈川県横須賀市の南端に近い東京湾に面する大津町に位置します。同店管理薬剤師の北代玲子氏は、これまで介護付き有料老人ホームを中心とした施設スタッフと連携し、皮膚水分測定による皮膚乾燥の数値化を基に保湿の推進と必要に応じた処方提案を行ってきました。また、施設内の栄養カンファレンスに参加し、管理栄養士との連携に基づく、食事療法・薬物療法の最適化に努めています。これまでの北代氏の取り組み、今後の展望について伺いました。

個々のつながりを基盤に、地域を支える多職種体制づくりを積極的に推進(全3回)

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有限会社メディカ ほし薬局(山形県新庄市)代表取締役 星 利佳(ほし りか)氏

星 利佳(ほし りか)氏

有限会社メディカ ほし薬局(山形県新庄市)

代表取締役

Profile
山形県出身。東北薬科大学(現・東北医科薬科大学)卒業後、宮城県仙台市内の調剤薬局、病院勤務を経て、山形県の萬屋薬局で在宅医療に熱心なドクターとの出会いから1996年、初めて在宅医療に関わる。1998年に父親と共に有限会社メディカ ほし薬局を開設。現在は最上地域で3店舗を運営している。日本プライマリ・ケア連合学会、日本臨床腫瘍学会など多数の学会等に所属し、それら学会認定を含めケアマネ、認定がんシニアナビゲーターなどの資格も10数種。山形県薬剤師会常務理事を始め公職も多岐にわたる。

有限会社メディカ ほし薬局代表取締役の星利佳氏は、2000年以降、複数人の医師と多数のケアマネ、訪問看護師らと連携し、個人宅を中心に在宅医療に取り組んでいます。一方で、「何とかすっぺ!ポリファーマシー」「地域一体型NST(栄養サポートチーム)」などを立ち上げ、多職種での症例検討と患者支援の実践、直近では「新庄最上 床ずれケアを考える会」を運営するなど、多職種で地域を支えるための体制づくりも進めています。「顔の見える関係づくり」を大切にする星氏に、多職種連携を進めるコツについてお話しいただきました。

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