頬ニキビの原因とケア、治し方は?

頬ニキビは目立ちやすく、悩んでいる方も多いでしょう。

なぜ、頬にニキビが出来やすいのか、原因と対処法について
解説しますですぞ。

目立ちやすい頬ニキビ

頬ニキビに悩む女子学生

顔の中でも、頬は範囲が広い場所です。頬ニキビが1つできただけでも、赤くなっていると気になりますよね。マスクを着けて隠れる場所は、マスクを外したときにニキビを見られているような気がすることも。気になる頬ニキビの原因と自分でできるケア、ニキビ治療について説明します。

頬ニキビができやすい原因

ニキビは、毛穴に皮脂や角質がたまることが原因となってできるため、皮脂腺の発達した顔にできやすいと言われています。頬でも鼻に近い場所はもともと皮脂が多く、逆にフェイスラインに近い場所は乾燥しやすくうるおいを補おうとして皮脂が分泌されます。

また、思春期においては、ホルモンの働きが活発になることで、ホルモンバランスが乱れてニキビを悪化させることもあります。

男性の場合、思春期にホルモン分泌が盛んになることで皮脂の分泌も増加し、ニキビができやすくなります。女性の場合は生理前になると皮脂分泌を促すホルモンが増加し、皮脂が多い状態となります。それにより、毛穴が詰まってニキビができやすくなるのです。

他にも、頬はさまざまな要因でニキビができやすくなってしまいます。たとえばメイクで毛穴を塞ぐことや、就寝中の枕とのこすれでニキビが悪化することがあります。

また、マスクを装着する時間が長くなることで、こすれによる刺激を受けてニキビを悪化させている可能性もあると考えられます。

頬ニキビはニキビ痕(あと)になりやすい?

気になる頬ニキビ、あまり悪化せずにキレイに治って欲しいですよね。しかし、二キビ痕(あと)がある人に「どの部位にニキビ痕があるか」を質問した調査では、頬がもっとも多く、50%の人にありました

これまでにできたニキビの傷あと(皮膚のえぐれ、デコボコ)が残っている部位を教えてください。

n=1503(複数回答可)

ニキビ痕(あと)が残っている部位

対象:直近1年以内に胸元と背中にニキビがあった15~35歳の男女1,503名
期間:2020年3月27日~4月2日
方法:インターネット調査(株式会社マクロミルケアネット)

頬にニキビ痕ができるのは辛いですよね。でも、ニキビは突然、悪化してニキビ痕になるわけではありません。ニキビはそもそも、コメド」と呼ばれる毛穴のつまりから始まります。コメドは、手で触れるとザラザラした感じがしますが、まだ小さく、あまり目立ちません。

しかし、「小さくて目立たないから」とコメドを放置すると、炎症を起こした「赤ニキビ」、化膿した「黄ニキビ」へと悪化し、適切なケアや治療を行わないとニキビ痕になってしまうことがあります。
また、凸凹としたニキビ痕になってしまうと、元に戻すのは至難のワザ。ニキビ痕にしないためには、症状が軽いうちに早めのニキビケアが大切です。

マイクロコメド(微小面ぽう) 毛穴が狭くなる → コメド(面ぽう) 毛穴がつまる → 赤ニキビ 炎症が起こる → 化膿したニキビ 炎症が広がる

ニキビの原因と種類を詳しく見る
STEP1 ニキビの原因と種類

頬ニキビのセルフケア

頬ニキビができてしまったら、まずはスキンケアの方法を見直しましょう。洗顔は1日2回を基本に、洗顔料を使って丁寧に行います。メイクをしている場合、頬に残ったメイク汚れは毛穴を塞いでニキビを悪化させる原因になるため、メイク落としはクレンジングを使ってこすらずやさしく行います。洗顔やクレンジングを行うとき、強くこすったりしてニキビをつぶさないように気を付けましょう。

メイク落とし(クレンジング)

頬ニキビがある時のメイク落とし(クレンジング)

口紅やアイメイクなどのポイントメイクは、専用のリムーバーであらかじめ落としておきます。

洗顔

頬ニキビがある時の洗顔
洗顔料をしっかり泡立てます。
頬ニキビがある時の洗顔
泡でやさしく洗います。肌を強くこすらないようにします。
頬ニキビがある時の洗顔
洗顔料が残らないよう、特に髪の生え際などはよく洗い流します。

すっきり汚れを落としたら、肌の状態にあわせて保湿をしましょう。ニキビがあるときは、ノンコメドジェニックテスト済み(ニキビができにくいことを確認済み)の保湿剤や化粧品を使用するのがおススメです。

肌にいいニキビケアの方法を詳しく知りたいならこちら!
STEP4 皮膚科医監修のニキビケア

寝具はなるべくこまめに交換して、頬に触れるものを清潔に保つことを心がけましょう。

マスクを着けていて汗をかけば、できるだけ素早く優しく拭き取り、ムレやニオイを感じることがあればマスク交換のサインと受け取ると良いでしょう。

頬ニキビができたら、ホルモンバランスを整えるため、規則正しい生活やリラックスできる状態を心がけましょう。そしてなるべくストレスをため込まないよう、「心地良い」「気分がスッキリする」など、気持ちが前向きになるような趣味や過ごし方を見つけ、そのための時間を日常的に設けましょう。

頬ニキビは、早めに皮膚科へ

セルフケアを行っても頬ニキビがよくならない場合や、何度もくり返しできる場合は、皮膚科の受診をおすすめします。ニキビはれっきとした皮膚の病気です。ニキビを悪化させず、ニキビ痕を残さないためには、早めに皮膚科で治療しましょう。

「ニキビくらいで受診するのは大げさと思われるかも…」とためらう人もいるかもしれませんが、皮膚科には今、多くのニキビ患者さんが受診しています。最初は勇気がいるかもしれませんが、「正しいニキビ治療の入口」と捉えて、ぜひ皮膚科を受診してみて下さい。

市販薬とは異なる薬の処方
皮膚科で処方される塗り薬や飲み薬は、市販薬と異なり、「毛穴のつまりをとる成分」や「アクネ菌を殺菌したり増殖を抑えたりする成分」などが含まれます。毛穴のつまりをとることは、ニキビのもととなる「コメド」の段階で治療することとなり、ニキビができにくい肌をめざすことができます。
症状に応じた専門的な治療
ニキビの原因や症状は人によって違うため、皮膚科では患者さん一人ひとりのニキビの状態にあわせた治療を検討してくれます。ニキビ治療は全員が同じ治療とはならないので、自分にとって最適な治療を見極めてもらうためにも、皮膚科受診は重要です。
保険適用での治療
保険が適用されるニキビ治療を受けた場合、初診料や再診料、薬代などが全て3割負担になります。 このため、一回の受診につき1,000円~3,000円 程度に留まることがほとんどです。皮膚科でのニキビ治療というと、ケミカルピーリングやレーザー治療など、全額自己負担の自由診療を思い浮かべるかもしれませんが、保険診療を行っている皮膚科では基本的には保険が適用される治療が行われます。

3割負担は健康保険等における義務教育就学後から70歳未満の医療給付が適用された場合の負担額です。自治体によっては義務教育就学児医療費の助成等が適用になることもあります。詳しくは医療機関にお問い合わせください。

皮膚科で行うニキビ治療
を詳しく知りたい方へ
STEP3 皮膚科でのニキビ治療

頬ニキビの治療は、継続が肝心!

皮膚科でニキビ治療を受ければ、1週間程度の短期間で治ると思っている人もいるかもしれません。ニキビ患者を対象とした調査では、「皮膚科などでの医療機関では、ニキビが治るまでにどの程度かかると思いますか?」という質問に対し、「1週間」と答えた人が18.7%でした。「2週間」「3週間」「1ヵ月」と答えた人を合わせると67.9%となり、多くの人が1ヵ月程度あればニキビは治ると考えているようです。

皮膚科などの病院では、ニキビ・吹き出物がよくなるまでにどの程度かかると思いますか?
もしくは思いましたか?

n=ニキビ・吹き出物のことで病院を受診経験がある方 1,820回答

皮膚科などの病院では、ニキビ・吹き出物がよくなるまでにどの程度かかると思いますか?もしくは思いましたか?
  • 「ニキビに関する意識と実態47都道府県調査」マルホ株式会社、2018年
  • 調査対象: 全国47都道府県のニキビ・吹き出物経験者
  • サンプル: 9682人(各県206人_男女103人ずつ)
  • 調査方法: インターネットアンケート調査

しかし、皮膚科では今ある赤ニキビや黄ニキビの治療だけでなく、それらが治った後もコメド(=毛穴のつまり)の治療をすることで“ニキビのできにくい肌”を目指すことをニキビ治療と言います。そして、ニキビのできにくい肌を目指すには、まずは3ヶ月を目安に治療を続けることが望ましいです。

ニキビは炎症や化膿した状態が治まっても、実はそのまわりにニキビのもとであるコメドが残っています。つまり、「コメド」がある限り、くり返しニキビができる可能性があるのです。そのため、今ある赤ニキビや黄ニキビが治っても、そこで治療を中断せず、コメド」治療を続けてニキビができにくいキレイな肌をめざしましょう。

分からないことや不安なことがあれば、皮膚科医に相談してみましょう。

コメドっていったい何だろう?
コメドを知ろう!
(ニキビを繰り返す方へ)

セルフケアをしているのに、頬のニキビが治らない…。
そんな時は皮膚科で相談ですぞ。
ニキビ痕にしないためには、早めの治療が大切ですぞ!

近くの病院を探す(外部サイトへ遷移します)

監修:日本専門医機構認定 皮膚科専門医
マルホ株式会社シニアメディカルディレクター
生駒晃彦

この記事は役に立ちましたか

いただいたご感想は、今後のサービス向上に活用させていただきます。