ニキビが治ったと思っていても
くり返しできる…。
それはニキビのはじまり
「コメド(白ニキビ・黒ニキビ)」の
しわざかもしれません。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)とは?
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)は、
毛穴がつまった「ニキビの初期段階」の
ことです。
医学的には「面皰(めんぽう)」と呼ばれ、毛穴が閉じてつまった状態が「白ニキビ(閉鎖面皰)」、毛穴が開いてメラニン色素や皮脂が酸化し、黒く見える状態が「黒ニキビ(開放面皰)」です。
どちらも小さくて目立ちにくいですが、赤ニキビの周りにもたくさんあり、触るとざらざらした感じがあるのが特徴です。放っておくと炎症を起こして赤ニキビになってしまうことがあるため、コメドの段階から治療を行うことで、赤ニキビを防ぐことができます。
他のニキビとの違い
ニキビは状態や悪化の度合いによって、主に以下の5種類に分けられます。なかでもコメド(白ニキビ・黒ニキビ)は、毛穴がつまった初期段階のニキビです。
ニキビの原因と種類を詳しく見るニキビの原因と種類
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)が
できる原因
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)ができる
主な原因は、
「皮脂の過剰分泌」や
「毛穴の出口のつまり」です。
思春期における性ホルモン分泌の活性化や、ストレスなどによりホルモンバランスが乱れると皮脂が過剰に分泌されます。
さらに毛穴周辺の角化異常(ターンオーバーの乱れなど)により、毛穴の出口が角質で塞がれることで、毛穴に皮脂が溜まり、古い角質などと混ざり合い角栓となります。
このようにして、毛穴がつまった状態のコメド(白ニキビ・黒ニキビ)ができます。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)を
放置するとどうなる?
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)を放置すると、
毛穴の中でアクネ菌がどんどん増殖し、
赤く腫れ上がる「赤ニキビ」や膿をもつ
「黄ニキビ」へと悪化してしまいます。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)の内部は、ニキビの原因である「アクネ菌」にとって、非常に繁殖しやすい環境になっています。そのまま放置して、菌が増え続けて炎症が起こると、「赤ニキビ」や「黄ニキビ」になります。
さらに、ニキビが治っても「ニキビ痕(あと)」が残ることがあります。ニキビ痕には、元に戻るまで長い時間がかかる「赤みや色素沈着」や、皮膚組織が壊れ、元の肌に戻すのが難しい「クレーターのような凹み」などがあります。

ニキビが治った後の
凹み・くぼみ
写真提供:持田皮フ科 院長 持田和伸先生
近年では、炎症が起こる前のコメド(白ニキビ・黒ニキビ)の段階でも痕が残るリスクがわかってきているため、放置せず、コメドのうちから早めにケアすることが大切です。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)を
自分でつぶすのはNG
早く治したいからといって、
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)を
自分でつぶしたり、
無理に角栓を出そうとするなど、
強い刺激を与えるのはNGです。
具体的には、次のような行動は避けましょう。
- 爪や指でつぶして、皮脂を押し出す
- 針やピンで、角栓を取り除く
- 洗顔時にゴシゴシとこする
自己流のケアで無理につぶすと、毛穴周辺の皮膚組織を傷つけ、炎症を引き起こしたり、ニキビ痕(あと)になってしまうおそれがあります。ニキビ痕になってから元の状態に戻すのは難しいため、自分ではつぶさないようにしましょう。
皮膚科には、専用の器具を使って毛穴の中の皮脂や膿を安全に取り除く「面皰圧出(コメド圧出)」という処置もあります。気になるコメドは、自分で触らず皮膚科で相談してみましょう。
皮膚科での
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)治療
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)は、
皮膚科の塗り薬で治療できます。
毛穴のつまりを改善する「コメド治療薬」を使い、ニキビのはじまりの段階から治していくのが「コメド治療」です。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)を見つけたら、赤ニキビになったり、消えにくいニキビ痕(あと)になったりする前に、早めに皮膚科を受診し、コメド治療を受けることが大切です。
コメド治療とは
毛穴がつまった状態=
「コメド(白ニキビ・黒ニキビ)」そのものを
治すことを
「コメド治療」といいます。
皮膚科医が作成したニキビ治療のガイドライン※でも、コメドの段階から治療を続けることが強く推奨されています。
従来の皮膚科でのニキビ治療は、抗菌薬でアクネ菌を抑える治療が中心で、すでに炎症を起こした赤ニキビが主な治療対象でした。
近年は、毛穴のつまりを改善する「コメド治療薬」が登場し、炎症が起きる前のコメド(白ニキビ・黒ニキビ)の段階から治療できるようになりました。
- 山﨑研志ほか,尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023. 日皮会誌 133(3): 407-450, 2023
コメド治療薬について
コメド治療薬は皮膚科で処方される塗り薬で、医療保険が適用されます。
毛穴のつまりを改善するはたらきがあり、中には殺菌作用を併せ持つものもあります。3ヶ月以上を目安に使い続けることで、新しいニキビができるのを抑え、くり返しにくい肌を目指せます。
コメド治療薬は、使い始めに皮むけや乾燥などの刺激症状が現れることがありますが、多くの場合、徐々に収まります。
しっかりと対策すれば最小限に抑えることができますので、医師の指示に従って使用しましょう。
最近のコメド治療
- 抗菌薬は、長く使いすぎると効きにくい菌(耐性菌)が増えるおそれがあるため、医師の指示どおりの期間で使うことが大切です。コメド治療薬の成分のひとつ「過酸化ベンゾイル」は殺菌作用がありますが、長く使っても耐性菌の心配は少ないとされています。
早めの受診が、きれいな肌への近道
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)の段階から治療を始めることで、赤ニキビへの進行を防ぎ、継続することで、再発しにくい綺麗なお肌に近づくことができます。
「目立たないから」「まだ赤くなっていないから大丈夫」と自己判断で放置せず、早めに医師に相談することが適切な治療につながります。
コメド治療を続けることで目指せる肌
コメド治療を続けることで、
新しいニキビができるのを抑えていきます。
まずは3ヶ月を目標に治療を続けましょう!
よくある質問(FAQ)
- Q1
皮膚科に行けば何日で治りますか?即効性はありますか?
- 残念ながら、一晩で治るような即効性はありません。
皮膚科のお薬を塗り始めてから効果を感じられるまでには数週間、毛穴のつまりやざらつきが改善してくるまでには約3ヶ月ほどかかります※。すぐに変化がなくても自己判断でやめず、焦らず続けることが、ニキビができにくい綺麗な肌への近道です。- 治療経過には個人差があります。
- Q2
市販薬じゃダメですか?皮膚科に行くメリットは何ですか?
- 市販薬でもセルフケアはできますが、コメド(白ニキビ・黒ニキビ)をしっかりケアしたいなら皮膚科の受診がおすすめです。
皮膚科では、毛穴のつまりに直接はたらきかける塗り薬を処方してもらえて、市販のニキビ薬とは成分も効き方も異なります。
さらに大きなメリットは、医師が肌の状態や治療の経過を直接診ながら、あなたに合った治療方法を選択してもらえるだけでなく、スキンケアや生活習慣のアドバイスまで受けられることもあります。
こうして自分に合ったケアを続けることで、ニキビが再発しにくい肌を目指せます。 - Q3
自分でできるセルフケア(洗顔方法や化粧品の選び方)はありますか?
- セルフケアの基本は「1日2回の洗顔」と「ニキビができにくい化粧品選び」です。これらは皮膚科学会のガイドライン※でも推奨されています。
洗顔料や基礎化粧品、日焼け止め、メイク用品はニキビができにくいことを試験で確認した「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示されたものを選びましょう。
皮脂や角栓を取ろうとして1日に何度も洗顔したり、ゴシゴシこすったりすると、肌を傷つけて、必要な水分や脂分まで奪ってしまいます。洗顔後は忘れずに保湿して、うるおいを補いましょう。- 山﨑研志ほか,尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023. 日皮会誌 133(3): 407-450, 2023
肌にいいニキビケアの
方法を詳しく!
皮膚科医監修のニキビケア - Q4コメド(白ニキビ・黒ニキビ)ができやすい場所はどこですか?
- 皮脂がたくさん作られる場所(皮脂腺が活発な場所)にできやすく、主に顔(おでこ、頬、口周り、あごなど)や、胸・背中に多くできます。
- Q5
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)が 治ったと思っても
何度も繰り返してしまうのはなぜですか? - コメドは炎症を起こしたニキビのまわりに潜んでいます。自己判断で治療をやめてしまうと、コメドが炎症を起こし、次の目立つニキビになる可能性があります。
気になる赤いニキビが治った後も、新たなニキビを防ぐための「コメド治療」を続けることが大切です。
監修:かくた皮膚科クリニック 院長
角田 美英先生





















