やはり多い、ニキビ潰す人

気になるニキビ、指でさわったり、潰したりしていませんか。
炎症が起きた「赤ニキビ」の状態になると、見た目にもわかるのでつい触ってしまったり、さらに悪化して膿がたまった「黄ニキビ」になると、指や爪でニキビを潰し、膿を出してしまいたくなりますよね。

現に、ニキビ患者さんを対象に行われたアンケート調査では、約9割の人が「ニキビをひっかいている」、さらに約6割の人が「洗顔時にニキビを潰している」と答えています^1）。膿を出せば、少しスッキリした気分になるかもしれませんが、このような行為はニキビや肌そのものに悪影響を及ぼす心配はないのでしょうか。

ニキビを潰すのはOK？NG？

皮膚科において、お薬を用いたニキビ治療の他にも、ニキビの皮脂や膿を押し出す「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」と呼ばれる治療も行われています。（皮膚科での詳しい治療法はこちら）

「面皰圧出」は、医療用の細い針でニキビに穴を空け、専用の器具を使って中の皮脂や膿を押し出す治療法です。
直接的にニキビを改善させる効果を狙ったものですが、安全に行うには、専用の医療器具を用いて行う必要があります。

「これならできそう」と真似をしても、強い痛みが生じるだけで、うまく皮脂や膿を押し出すことはできません。それどころか必要以上に周囲の皮膚を傷つけたり雑菌が入ってしまうことがあります。
そうなるとニキビが治りにくくなるだけでなく、皮膚がデコボコとした「ニキビ痕」が残る可能性もあるのです。

さわらない、潰さないがニキビを治す近道

つまり、自己流でニキビを潰す行為は安全ではないのです。無意識にニキビを潰すクセがある人は、爪を短く切っておき、できる限りニキビを傷つけないようにしましょう。

ニキビを潰すだけでなく、指でさわるだけでも刺激となって悪化させる可能性があります。また、いつも額や頬に髪の毛が触れているようなヘアスタイルも同様に、ニキビに刺激となります。潰さない、そしてなるべく触らないことが、ニキビを治す近道です^2）。