皮膚科疾患情報 乾癬.com 病気のこと、治療のこと、日々の生活のことなど
乾癬患者さんの日々の治療をサポートする情報サイト

どのような治療方法があるの?

光線療法(紫外線照射)

[監修] 東京慈恵会医科大学 名誉教授 中川 秀己 先生

乾癬の皮膚症状は一般的に紫外線が強くなる夏の間に良くなる傾向があります。光線療法は紫外線の免疫反応を抑える作用を治療に活用しています。

塗り薬だけでは良くならないときや、発疹の面積が広くなったときに、光線療法が用いられます。光源ランプを用いて発疹に直接紫外線をあて、過剰な免疫反応を抑える治療方法です。
紫外線には波長によって種類がありますが、効果が認められるのは、中波長紫外線(UVB)と長波長紫外線(UVA)です。

現在広く使用されているのは、UVBに含まれる有害な波長を取り除き、治療効果が高い波長のみを使う「ナローバンドUVB療法」です。ナローバンドUVB療法では全身に紫外線を照射しますが、発疹のみに照射する「ターゲット型エキシマランプ」もあります。

UVAは、光に対する感受性を高める薬剤を飲んだり塗ったりしてから照射する「PUVA(プーバ)療法」に用いられます。

光線療法の主な副作用として、日焼けや色素沈着があります。また、実施するのに通院(少なくとも1週間に1回は照射)が必要になります。
紫外線は太陽光線に含まれていますので、適度に日光を浴びることも推奨されています。ただし、過度な日光浴は逆に乾癬を悪化させたり、皮膚がんの原因となったりするなど負の作用もありますので、日焼けのし過ぎは禁物です。

光線療法も外用療法同様、関節症状に対する効果は期待できません。関節に気になる症状がある場合は早めに主治医に相談しましょう。