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再チェック!痔と強力ポステリザン

②ヒドロコルチゾン

ヒドロコルチゾンとは

表1. ステロイド外用薬のランク表

薬効 一般名 製品名
ストロンゲスト
(Ⅰ群)
クロベタゾールプロピオン酸エステル デルモベート軟膏0.05%、デルモベートクリーム0.05%、デルモベートスカルプローション0.05%
ジフロラゾン酢酸エステル ダイアコート軟膏0.05%、ダイアコートクリーム0.05%
ベリーストロング
(Ⅱ群)
モメタゾンフランカルボン酸エステル フルメタ軟膏、フルメタクリーム、フルメタローション
ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル アンテベート軟膏0.05%、アンテベートクリーム0.05%、アンテベートローション0.05%
フルオシノニド トプシム軟膏0.05%、トプシムクリーム0.05%、トプシムEクリーム0.05%、トプシムローション0.05%、トプシムスプレー0.0143%
ベタメタゾンジプロピオン酸エステル リンデロン-DP軟膏、リンデロン-DPクリーム、リンデロン-DPゾル
ジフルプレドナート マイザー軟膏0.05%、マイザークリーム0.05%
アムシノニド ビスダーム軟膏0.1%、ビスダームクリーム0.1%
ジフルコルトロン吉草酸エステル テクスメテン軟膏0.1%、テクスメテンユニバーサルクリーム0.1%、ネリプロクト軟膏、ネリプロクト坐剤、ネリゾナ軟膏0.1%、ネリゾナユニバーサルクリーム0.1%、ネリゾナクリーム0.1%、ネリゾナソリューション0.1%
酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン パンデル軟膏0.1%、パンデルクリーム0.1%、パンデルローション0.1%
ストロング
(Ⅲ群)
テプロドンプロピオン酸エステル エクラー軟膏0.3%、エクラークリーム0.3%、エクラーローション0.3%
デキサメタゾンプロピオン酸エステル メサデルム軟膏0.1%、メサデルムクリーム0.1%、メサデルムローション0.1%
デキサメタゾン吉草酸エステル ボアラ軟膏0.12%、ボアラクリーム0.12%
ベタメタゾン吉草酸エステル ベトネベート軟膏0.12%、ベトネベートクリーム0.12%、リンデロン-V軟膏0.12%、リンデロン-Vクリーム0.12%、リンデロン-Vローション
フルオシノロンアセトニド フルコート軟膏0.025%、フルコートクリーム0.025%、フルコート外用液0.01%、フルコートスプレー0.007%
ミディアム
(Ⅳ群)
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル リドメックスコーワ軟膏0.3%、リドメックスコーワクリーム0.3%、リドメックスコーワローション0.3%
トリアムシノロンアセトニド レダコート軟膏0.1%、レダコートクリーム0.1%
アルクロメタゾンプロピオン酸エステル アルメタ軟膏
クロベタゾン酪酸エステル キンダベート軟膏0.05%
ヒドロコルチゾン酪酸エステル ロコイド軟膏0.1%、ロコイドクリーム0.1%
デキサメタゾン グリメサゾン軟膏、オイラゾンクリーム0.05%、オイラゾンクリーム0.1%
ウィーク
(Ⅴ群)
プレドニゾロン プレドニゾロン軟膏、プレドニゾロンクリーム
ヒドロコルチゾン オイラックスHクリーム、テラ・コートリル軟膏

強力ポステリザンに含有されているヒドロコルチゾンは「弱い(ウィーク;Ⅴ群)」部類のステロイドです。
上記のランク表を参考にして、個々の患者の炎症の重症度に見合ったランクの薬剤を適切に選択し、使用することが重要です。

作用機序(イメージ図)

図13. ヒドロコルチゾンの薬理作用とその臨床的効果

図14. ヒドロコルチゾンの薬理作用とその臨床的効果

ヒドロコルチゾンの有する抗炎症作用により、腫脹、そう痒、疼痛を改善することが期待できます。

抗炎症作用(ラット)

  • 血管透過性に対する作用
  • 熱炎症に対する作用
  • 急性足蹠浮腫に対する作用
  • 持続性足蹠浮腫に対する作用
  • CMC嚢胞に及ぼす作用

ヒドロコルチゾンは、血管透過性亢進抑制、熱炎症抑制、浮腫抑制等の抗炎症作用を有しています。

①大腸菌死菌浮遊液 + ②ヒドロコルチゾン

肛門内圧低下作用
(ラット)

図14. 肛門内圧低下作用

図15. 肛門内圧低下作用

【試験概要】プラセボおよび大腸菌死菌浮遊液+ヒドロコルチゾンをラットの肛門に塗布(160mg/kg)し、塗布4時間後に肛門内圧を測定しました。各ラットの塗布前(0時間)を100%として、ピーク数*を計測しました。

ピーク数:ラットの肛門内にバルーンを挿入し、20mmH2O以上のピーク数を計測しました。

  • 大腸菌死菌浮遊液+ヒドロコルチゾ群では、肛門内圧の低下作用が認められました。内因性の一酸化窒素産生により内肛門括約筋が弛緩した結果、肛門内圧が低下したと考えられます。裂肛では、通常肛門括約筋が緊張して肛門内圧が高くなっており、その内圧が高くなるほどますます切れやすくなります。本肛門内圧低下作用は裂肛にも本剤が有効であることを示唆しています。

Kido H et al:Int J Colorectal Dis 22(3):271:2007. 一部改変

このように、強力ポステリザンの局所感染防御作用、肉芽形成促進作用および抗炎症作用は、大腸菌死菌浮遊液およびヒドロコルチゾンの協力作用に基づくものと考えられています(ラット、マウス)。

ドクター

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