
菜花
菜の花とは、本来アブラナの別名ですが、似通った黄色い花をつけるアブラナ科アブラナ属の別の花を指すこともあります。鑑賞用になる花を「花菜」、油をとる種を「菜種」、そして食用になる花が咲く前のつぼみ・葉・茎を「菜花」と呼んでいます。現在は、アブラナのほかにも、同じアブラナ属のちりめん白菜を改良した品種やチンゲン菜などの菜花も流通しています。
菜花の辛味はファイトケミカルであるアリルイソチオシアネートで、血管が酸化されてもろくなることを防ぐなどの抗酸化作用が強いと言われています。さらにβ-カロテンやビタミンC、ビタミンEも多く含まれており、抗酸化作用のある成分が豊富です。特にビタミンCの含有量は、同じ緑黄色野菜であるほうれん草の約4倍にもなります。ほかに、貧血予防にも役立つ鉄分や葉酸、便秘の予防・改善に役立つ食物繊維も多く含まれています。 つぼみが開いてくるとえぐみが強くなりますから、花の咲いていない、つぼみが固いものを選びましょう。
ほろ苦い菜花と旨味の強いハマグリ。出合いもの※の風味が春を感じさせてくれます。
※出合いものとは、同時期に旬を迎える食べ合わせのよい素材の組み合わせのことです。

栄養価(1人分) | |
カロリー | 423.3kcal |
食物繊維 | 3.4g |
ビタミンC | 12.5mg |
材料2人分
米(といでおく) | 1合 |
菜花 | 1/4束 |
塩(菜花の塩茹で用) | 適量 |
ハマグリ | 8個 |
酒 | 1/4カップ |
もどした干し椎茸 | 中2枚 |
錦糸卵 | 適量 |
しょうがの甘酢漬け | 適量 |
A | 砂糖…大さじ1 濃口醤油…大さじ1 干し椎茸のもどし汁…1/2カップ |
B | 水とハマグリの蒸し汁…合わせて1カップ 酒…大さじ1 昆布…約5cm角1枚 |
C | 酢…大さじ3 砂糖…大さじ2 |
作り方
- ハマグリはこすり合わせて洗い、鍋にハマグリと酒1/4カップを加えてふたをします。初めは強火で加熱し、沸騰したら弱火にします。ハマグリの口が開くまで加熱して酒蒸しにします。
- 1のハマグリの殻をはずします。ハマグリの蒸し汁はこして米を炊くときに加えます。
- 鍋に湯を沸騰させ、塩を入れます。菜花は茎から先に入れて約30秒塩茹でし、冷水にとって色止めしてから、水をきって一口大に切ります。
- もどした干し椎茸はみじん切りにし、Aと一緒に弱火で煮汁を少し残すぐらいに煮含めます。
- 米にBを加えて炊きます。炊きあがったら、熱いうちにCを少しずつ加えて混ぜ、酢飯を作ります。
- 酢飯に2のハマグリ、4の干し椎茸を加えて混ぜ合わせ、器に盛り、錦糸卵、3の菜花をちらし、しょうがを添えます。


食材の使い方・ポイント
菜花はアクが強いので茹でるなど下処理をして使いましょう。茹ですぎると歯ざわりが悪くなるので、茹ですぎないように気をつけましょう。
ハマグリから出る旨味の多い蒸し汁を捨てずに、米に吸わせるのがおいしく仕上げるポイントです。

ニンニクやオリーブオイルの風味で、菜花の苦みが苦手という人でも食べやすくなります。

栄養価(1人分) | |
カロリー | 47.7kcal |
食物繊維 | 2.6g |
ビタミンC | 24.5mg |
材料2人分
菜花 | 1/2束 |
塩(菜花の塩茹で用) | 適量 |
スライスしたニンニク | 少量 |
オリーブオイル | 大さじ1/2 |
塩 | 少々 |
醤油 | 少々 |
作り方
- 鍋に湯を沸騰させ塩を入れます。菜花は茎から先に入れて約30秒塩茹でし、冷水にとって色止めしてから、水をきって一口大に切ります。
- フライパンにオリーブオイル、スライスしたニンニクを入れ、弱火にかけます。
- ニンニクの香りが出て少し色づいたらニンニクを取り出し、1を加えて中火で1分ほど炒め、塩、醤油で味を調えます。
- 3の菜花を器に盛りつけ、3で取り出したニンニクをちらします。


食材の使い方・ポイント
菜花は茹ですぎると歯ざわりが悪くなるので、茹ですぎないように気をつけましょう。ニンニクは焦げると苦いので、弱火でじっくり香りを出し、ほんのり色が変われば取り出します。

カモミールは身体を温める作用や、神経の鎮静作用があると言われ、西洋では古くから風邪や生理痛の緩和、安眠のための薬として飲まれていました。精神安定作用のあるホルモンを含んでいる牛乳を加えることで、さらにリラックス効果が高まります。

栄養価(1人分) | |
カロリー | 53.6kcal |
カルシウム | 88mg |
材料2人分
カモミール (ドライ) |
ティースプーン2杯(約8g) |
熱湯 | 200cc |
牛乳 | 160cc |
作り方
- ポットにカモミールを入れ、熱湯を入れてふたをし、3~5分蒸らします。
- 小鍋に牛乳を入れ、沸騰しない程度に温めます。
- カップに1をこして注ぎ、2も加えます。
* | お好みではちみつを加えてもよいでしょう。 |


食材の使い方・ポイント
カモミールの多量摂取は妊娠合併症の危険を高めますので、妊娠中の方は注意が必要です。また、キク科の花にアレルギーのある方は控えてください。
温かい牛乳にカモミールを加えると抽出が難しいので、熱湯で抽出したものに牛乳を加えた方がよいでしょう。

