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その他の治療法

薬物療法以外の治療法の特徴を下表にまとめました。薬物療法を含め、病変の状態や経過をふまえて慎重に治療法を選択することが大切です。

分類 特徴・使用にあたっての注意点
手術療法
  • 手術瘢痕が自然消退した場合よりも目立つことがあるため、合併症が存在しないケースでは慎重に適応を判断する

  • 血管腫が消退期以降に瘢痕や皮膚のたるみを残した場合、整容的に問題となる消退が遅い血管腫、小さく限局した眼周囲の血管腫、薬物療法の危険性が高い場合、出血のコントロールができないなど緊急の場合に考慮する

レーザー治療
  • レーザーの深達度には限界があり深在型(deep type)に対しては効果が乏しい

  • 消退期以降も毛細血管拡張が残った症例ではメリットがある

  • 一時的な局所の炎症、腫脹、疼痛、出血・色素脱失、色素沈着、瘢痕、潰瘍化などに注意する必要がある

冷凍凝固療法
  • 液体窒素やドライアイスなどを用いる

  • 手技は比較的容易であるが、疼痛、水疱形成、瘢痕形成に注意が必要で、熟練を要する

  • 深在性の乳児血管腫に対してはレーザー治療よりも効果が優れているとの報告がある

持続圧迫療法
  • 副作用は報告されていないが、圧迫による皮膚炎、局所・周囲の成長障害は起こりうると考えられるため、熟練者が慎重に行う

  • プロプラノロールの内服、副腎皮質ステロイドの内服・局所注射・外用、レーザー治療などを行った上での選択肢とする

塞栓療法
  • 他の治療に抵抗する症例で、巨大病変で心負担が大きい場合などに考慮する

精神的サポート
  • 他人から好奇の目にさらされたり虐待を疑われるなど、本人や家族が不快な思いをする機会も多い

  • 前もって自然経過、起こりうる合併症、治療の危険性と有益性などについて説明しつつ、精神的なサポートを行うことが血管腫の管理に不可欠である

<出典>
平成26‐28年度厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)「難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究」班:血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017, 第2版, 2017年3月

【監修】

地方独立行政法人 神奈川県立病院機構 神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長
馬場 直子 先生
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