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第1回 ダーモスコープの種類

プロフェッショナルはこう使う!ダーモスコープ 「第1回 ダーモスコープの種類」

ダーモスコープの機種とその特徴

 現在販売されているダーモスコープの主な特徴を表2に示します(※これらは2013年11月現在のものです。実際に購入を検討する際には各メーカーにお問い合わせの上、最新の情報をご確認ください)。

表2 現在販売されているダーモスコープの特徴
表2 現在販売されているダーモスコープの特徴

 
ダームライトDL-100、ⅡプロおよびⅢ [3Gen]
ダームライトDL-100[ 3Gen ] ダームライトDL-100(図1)は、偏光による非接触の観察専用ダーモスコープで、偏光のON/OFF切り替えはできませんが、小型・軽量で携帯に便利な機種です。照明は白色LEDで、バッテリーはカメラ用で一般に販売されている2CR5を用いますが、消耗しにくく1年くらいは交換不要です。加えて、比較的安価で観察専用の入門機として適しています。


ダームライトIIプロ[ 3Gen ] ダームライトⅡプロ(図2)は、DL-100に比べてやや重いものの、十分携帯可能で偏光のON/OFF切り替えができ、反射と無反射の画像、すなわちルーペ像とダーモスコピー像の両方がON/OFFのスイッチ切り替えのみで観察可能です。眼瞼縁の小さな基底細胞癌など、エコージェルを用いにくい部位でも使用できるのが大きなメリットですが、病変に接触させるグラスプレート内面にほこりがつきやすいため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。


ダームライトIII(DL3) [ 3Gen ] ダームライトⅢ(DL3)(図3)は、光源である白色LEDが従来の機種に比べてかなり明るいため、細部までよく見える点が最大のメリットであり、特に黒色病変を観察する際に有用です。また、デジタルカメラ(デジカメ)に接続しておくと(図4)、偏光および無偏光の写真がジェルを用いて撮影できるため、結晶様構造を撮影するのに適しています。
DLレンズ交換式デジタルカメラ(Nikon1)を接続した状態[ 3Gen ]




 
Derma9500 [デルマ医療]
Derma9500 [デルマ医療]※カメラもセットの一部 Derma9500(右図)は、1,330万~1,550万画素のデジカメとセットで販売されています。高画質・低価格であることに加えて、パワーショットのカスタマイズ起動が購入時に設定されているため、初心者でも容易に撮影でき、入門機として最適です。また、モジュールの脱着がワンタッチで行え、ダーモスコピー画像撮影後にモジュールを外し、通常のデジカメとして臨床写真やカルテなどの撮影にも使用できます。さらに、他の機種に比べて皮膚色の再現性が高い点もこの機種のメリットの1つです。

 
デルタ20プラス [ハイネ・オプトテクニック]
デルタ20プラス [ハイネ・オプトテクニック] 旧機種のデルタ10は光源がハロゲンランプでしたが、デルタ20プラス(右上図)では白色LEDが採用され、明るさと電池寿命が改善されました。また、別売のキヤノン用、ニコン用の一眼レフカメラアダプターを用いて、デジタル一眼レフカメラと接続できます(右下図)。電池ボックスが重いため、ケーブルでセパレートにして用いるとよいでしょう。画質についてはかなりきれいで問題ありませんが、ルーチンで使用するにはアダプタを介したデジカメの脱着がやや煩雑です。





 
エピライトエイト [スカラ]
エピライトエイト [スカラ] エピライトエイト(右上図)は、ジェル不要の非接触式ダーモスコープで、前述のダームライトDL100に比べてやや大きいのですが、偏光のON/OFF切り替えが可能、観察視野が広いなどの特長があります。別売でデジカメとも接続できるアダプタが用意されていますが、ネジによる調節が必要であり、脱着は容易ではありません(右下図)。撮影用というよりは、外来診察室に置いておき、偏光をON/OFF切り替えながら、ルーペ代わりに使用するのに適しています。




 
USBマイクロスコープM3 [スカラ]
USBマイクロスコープM3 [スカラ] USBマイクロスコープM3(右図)は、USBケーブルでパソコンに接続して使用するダーモスコープです。130万画素と画素数は少ないものの、モニタ表示画素数としては十分で、患者さんにモニタを見せながら説明することができ、患者満足度の向上に寄与すると考えられます。ただし、ケーブルでパソコンと接続しなければならないため、診察台の近くにパソコンを置く必要があります。画像はパソコンに保存されるため、データ整理が容易です。偏光のON/OFF切り替えが可能で、ルーペ像(反射画像)とダーモスコピー像(無反射画像)をセットで撮影することができます。






 

iPhone用携帯型ダーモスコープも登場

handyscope[FotoFinder] 最近、ドイツのFotoFinder社からiPhone5用携帯型ダーモスコープ「handyscope」(右図)が発売されました。handyscopeはパスワードで保護されたhandyscopeアプリとともに使用します。ワンタップで画面上の画像の静止・保存・評価が行えます。撮影した写真に患者データやコメントを記録できるほか、アプリの仮想患者ダイアグラムを使用して位置を選択できます。また、handyscopeが取り付けられたiPhoneをモニタに接続し、患者さんに画像を見せながら検査内容などを説明することも可能です。handyscopeを接続したままiPhoneを充電することもできます。

 3Gen社などは、小型のダーモスコープをiPhoneやiPad、スマートフォンに接続できるアクセサリーを発売しています。スマートフォンやタブレットの操作に慣れている方は、このようなアタッチメントを使用するのも良いでしょう。


 

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