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褥瘡予防のリスクアセスメント


総監修:
  • 群馬大学 名誉教授 石川 治 先生
監修:
  • 医療法人社団廣仁会 札幌皮膚科クリニック 安部 正敏 先生
  • 訪問看護ステーション 有限会社きらくな家 代表 中里 貴江 先生

褥瘡発生予測に役立つリスクアセスメント・スケール

褥瘡発生を予防するには、発生のリスクを評価し、結果に応じた予防ケアを実施することが重要です。褥瘡発生予測にはリスクアセスメント・スケールが用いられ、「褥瘡予防・管理ガイドライン(2015)」でもこれらを用いた褥瘡発生のリスク評価実施が推奨されています。
スケールにはそれぞれ特徴があり、評価を要する患者に合わせて使い分けられます。

褥瘡発生予測リスクアセスメント・スケール
スケール名 特徴 ガイド
ライン
推奨度
ブレーデンスケール
  • 米国のBraden博士とBergstrom博士が開発し、日本語に翻訳・導入された。
  • 褥瘡発生要因から抽出した6項目を評価する。

〔採点時期〕

入院(入室)して24~48時間以内に初回の採点を行う。在宅の場合は、1日のほとんどをベッドで過ごすよう(寝たきりの状態)になったときから採点を開始する。

〔カットオフポイント〕

介護力の違いにより、病院では14点、施設・在宅では17点が褥瘡発生の危険点とされている。

B
褥瘡危険因子評価表
  • 厚生労働省から示されている「褥瘡対策に関する診療計画書」を使用した評価である。
  • 日常生活自立度によって褥瘡予防・ケア介入の必要性をスクリーニングする。

※ 厚生労働省から示されている「褥瘡対策に関する診療計画書」(平成18年3月6日保医発第0306002号厚生労働省保険局医療課長通知)別紙様式4

C1
OHスケール
  • 日本人高齢者に用いる。
  • 他のツールに比べて項目が少なく、評価方法が簡易である。

〔採点時期〕

1日のほとんどをベッドで過ごすよう(寝たきりの状態)になったときから採点を開始する。

C1
K式スケール
(金沢大学式褥瘡発生予測尺度)
  • 寝たきり入院高齢者に用いる。
  • 簡便なYES・NOの二者択一、前段階評価と引き金要因のツーステップ評価で予測妥当性に優れている。
C1
在宅版褥瘡発生リスクアセスメント・スケール
  • 在宅療養者に用いる。
  • K式スケールに介護力評価スケール2項目を加えたもの。

〔採点時期〕

初回訪問時に、患者(在宅療養者)が「寝たきり、あるいは1日のほとんどを自宅のベッドで過ごす」か否かにより評価の開始を見極める。基本的には週1回評価を行う。

C1
ブレーデンQスケール 小児患者に用いる。 C1
SCIPUSスケール 脊髄損傷者に用いる。 C1
  • ブレーデンスケール:日本褥瘡学会編集:在宅褥瘡予防・治療ガイドブック:44-45, 2015
  • OHスケール:日本褥瘡学会編集:在宅褥瘡予防・治療ガイドブック:46-47, 2015
  • 在宅版褥瘡発生リスクアセスメント・スケール:日本褥瘡学会編集:在宅褥瘡予防・治療ガイドブック:49-50, 2015

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