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栄養管理
口腔(こうくう)ケア
お年寄りは、歯と歯のすき間が広がっているため、むし歯や歯周病になりやすく、歯が欠けたり抜けたりすることがあります。
また、食べ物が飲み込みにくくなると、食べ物や細菌が気管に入って肺炎になることもあります。これを、誤えん性肺炎といいます。誤えん性肺炎は全身の状態を悪くし、褥瘡(床ずれ)を発生させたり、悪化させたりします。
口腔(こうくう)ケアはむし歯や歯周病を予防するだけでなく、誤えん性肺炎の予防にも効果があります。
患者さんが自分で歯磨きができない場合は、介護者が口腔(こうくう)ケアをする必要があります。歯科医師や歯科衛生士・看護師の指導を受けましょう。
口腔(こうくう)ケアの手順
- (1)
- 患者さんが座るかそれに近い姿勢で行うとよいです。できない場合は、患者さんを可能なら横向きに寝かせる、無理なら仰向けで顔を横向きにし、唾液などが誤って肺に入ってしまうことを防ぎます。
- (2)
- ケア用の柄付きスポンジや歯ブラシを使い、頬(ほお)の裏や舌の裏についた粘りけがある唾液を取りましょう。
- (3)
- 約3分間かけて歯を磨き、歯ぐきのマッサージを行います。歯と歯の間の清掃には歯間ブラシを使用します。その際、舌の付け根やのどの奥を刺激すると吐き気を起こしやすいため注意しましょう。
- (4)
- 口をすすぎます。