アトピー性皮膚炎の痒み(小児)・結節性痒疹に対する抗体医薬品「ミチーガ®皮下注用30㎎バイアル」 新発売のお知らせ
マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:杉田 淳、以下、マルホ)は、「ミチーガ®皮下注用30㎎バイアル」 [一般名:ネモリズマブ(遺伝子組換え)、以下、本剤]について、「既存治療で効果不十分な下記疾患、アトピー性皮膚炎に伴うそう痒(6歳以上13歳未満の小児)、結節性痒疹(成人及び13歳以上の小児)」を効能・効果として、本日、新発売したことをお知らせします。
本剤は、中外製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長CEO:奥田 修、以下、中外製薬)が創製したヒト化抗ヒトIL(インターロイキン)-31受容体Aモノクローナル抗体であるネモリズマブを有効成分とする皮下注射用バイアルです。2016年9月、マルホは中外製薬と本剤に関する皮膚科疾患領域におけるライセンス契約を締結し国内開発を進め、2024年3月の製造販売承認取得、同年5月の薬価収載を経て、この度の上市に至りました。
IL‐31は痒みを誘発するサイトカイン1であり、アトピー性皮膚炎による痒みの発生に関与2,3しています。また、結節性痒疹では痒みの惹起4やその病態形成への関与5-7も示されています。
本剤はIL-31とその受容体の結合を競合的に阻害し、アトピー性皮膚炎に伴う痒み(小児)ならびに結節性痒疹の痒みと皮膚症状を改善することにより、患者さんのQOLの向上が期待されます。
なお、「ミチーガ®皮下注用60㎎シリンジ」は、「アトピー性皮膚炎に伴うそう痒(成人及び13歳以上の小児)」を効能・効果として、2022年3月に世界に先駆けて国内での製造販売承認を取得し、同年8月より販売しています。
皮膚科学領域に特化するマルホは、本剤および販売中の「ミチーガ®皮下注用60㎎シリンジ」の適正使用を通じ、アトピー性皮膚炎の痒みや結節性痒疹に悩む患者さんの笑顔に貢献できるよう取り組んでまいります。
注意事項
このニュースリリースに含まれている医療用医薬品・医療機器に関する情報は、プロモーションや広告および医学的アドバイスを目的としているものではありません。
<製品概要>
販売名 | ミチーガ®皮下注用30㎎バイアル |
一般名 | ネモリズマブ(遺伝子組換え) |
効能・効果 | 既存治療で効果不十分な下記疾患 〇アトピー性皮膚炎に伴うそう痒注 〇結節性痒疹 注)最適使用推進ガイドライン対象 |
用法・用量 | 〈アトピー性皮膚炎に伴うそう痒〉 通常、6歳以上13歳未満の小児にはネモリズマブ(遺伝子組換え) として1回30mgを4週間の間隔で皮下投与する。 〈結節性痒疹〉 通常、成人及び13歳以上の小児にはネモリズマブ(遺伝子組換え) として初回に60mgを皮下投与し、以降1回30mgを4週間の間隔で皮下投与する。 |
承認日 | 2024年3月26日 |
薬価基準収載日 | 2024年5月22日 |
販売開始日 | 2024年6月11日 |
薬価 | 67,112円/1瓶 |
【参考情報】「ミチーガ®皮下注用30㎎バイアル」製造販売承認取得のお知らせ(2024年3月26日)
https://www.maruho.co.jp/information/20240326.html
「ミチーガ®皮下注用60㎎シリンジ」新発売のお知らせ(2022年8月8日)
https://www.maruho.co.jp/information/20220808.html
アトピー性皮膚炎について増悪と軽快を繰り返す、痒みのある湿疹を主病変とする慢性の皮膚疾患です。アトピー性皮膚炎の痒みは、仕事や学業における集中力の低下や睡眠障害を招き、患者さんのQOLを著しく低下8させます。特に患者さんが小児の場合、保護者の日常生活にも影響を及ぼすことが報告9されています。現在、小児のアトピー性皮膚炎に伴う痒みに対する治療選択肢は限られており、既存治療では痒みを十分にコントロールできない患者さんが存在します。
結節性痒疹について強い痒みを伴う多数のドーム状に盛り上がる皮膚病変(結節)を特徴とする慢性の皮膚疾患です。痒みと皮膚病変が患者さんのQOLに影響を与え、睡眠障害や心理的苦痛、労働生産性の低下につながることが報告10-13されています。治療においては、推奨度の高い治療法は確立されておらず、新たな選択肢が求められています。
【出典】1:Dillon SR, et al. Interleukin 31, a cytokine produced by activated T cells, induces dermatitis in mice.
Nat Immunol 2004; 5: 752-60.
2:Sonkoly E, et al. IL-31: a new link between T cells and pruritus in atopic skin inflammation.
J Allergy Clin Immunol 2006; 117: 411-7.
3:Ko MJ, et al. Interleukin-31 is associated with uremic pruritus in patients receiving hemodialysis.
J Am Acad Dermatol 2014; 71: 1151-9.
4:Hashimoto T, et al.:Exp Dermatol. 2021;30:804-810.
5:Danso MO, et al.:J Invest Dermatol. 2014;134:1941-1950.
6:Yaseen B, et al.:Rheumatology. 2020;59:2625-2636.
7:Kuzumi A, et al.:Nat Commun. 2021;12:5947.
8:中原真希子.:皮膚臨床.2019; 61: 740-747
9:Su JC, et al.:Arch Dis Child. 1997;76:159-162.
10:Zeidler C, et al.:Acta Derm Venereol. 2018;98:173-179.
11:Warlich B, et al.:Dermatology 2015;231:253-259.
12:Kaaz K, et al.:Postepy Dermatol Alergol. 2019;36:659-666.
13:Murota H, et al.:Allergol Int. 2010;59:345-354.
マルホ株式会社について大阪市北区に本社を置く、医療用医薬品等の研究・開発・製造・販売を行う製薬企業です。創業は1915年、従業員数は1,566人(2023年9月末)です。2023年9月期の売上高は857億19百万円でした。「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」をミッションに掲げ、誰もが笑顔で暮らすことのできる社会の実現を目指しています。マルホ株式会社についての詳細はwww.maruho.co.jpをご覧ください。
本件に関するお問い合わせ先 |
報道関係者の皆様 |
マルホ株式会社 経営企画部 広報グループ |
Tel:06-6371-8831 |
Email:kouhou@mii.maruho.co.jp |
製品に関するお問い合わせ/医療関係者の皆様 |
マルホ株式会社 製品情報センター |
Tel:0120-122-834 |
URL:https://www.maruho.co.jp/contact |
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