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外用合成副腎皮質ホルモン剤「コムクロ®シャンプー0.05%」「頭部の湿疹・皮膚炎」の効能・効果追加のお知らせ

マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:杉田 淳、以下、マルホ)は、 本日、外用合成副腎皮質ホルモン剤「コムクロ®シャンプー0.05%」(一般名:クロベタゾールプロピオン酸エステル、以下、本剤)について、「頭部の湿疹・皮膚炎」の効能・効果追加の承認を取得しましたのでお知らせいたします。

今回の承認は、国内で実施した2つの第Ⅲ相臨床試験の結果に基づいています。頭部の脂漏性皮膚炎の患者さんを対象とした第Ⅲ相二重盲検比較試験(検証的試験)では、主要評価項目である投与4週後のTotal Severity Score(TSS)の変化量は−4.91±1.36であり、プラセボ群の−3.07±0.23に対して有意差が認められました。
また、アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など脂漏性皮膚炎以外の頭部の湿疹・皮膚炎の患者さんを対象とした第Ⅲ相一般臨床試験(非盲検、非対照試験)では、主要評価項目である投与4週後のInvestigator's Global Assessment(IGA)スコアが2段階以上改善かつ0又は1となった 患者さんの割合は76.3%であり、本剤の有効性が示唆されました。
なお、検証的試験における副作用は、本剤群で46例中2例(4.3%)、プラセボ群で47例中 2例(4.3%)に認められました。また、一般臨床試験における副作用は60例中4例(6.7%)で した。両試験における主な副作用は、適用部位毛包炎であり、頭部の湿疹・皮膚炎に対しての 忍容性が認められました。

乾癬や脂漏性皮膚炎の好発部位である頭部や顔面は、薬剤の吸収性が他の部位に比べて 高く1)、ステロイド外用剤による皮膚萎縮などの局所性副作用の発現に注意が必要な部位です。 また、被髪頭部では薬剤が毛髪に付着するなど患部への塗布が難しいと言われています2)
本剤は、1日1回、薬剤を乾燥した頭部に塗布し、約15分間待機した後、水またはお湯で泡立てて、洗い流す「短時間接触療法(short contact therapy)」として用いられます。シャンプー様外用液剤という剤形から、患者さんの日常生活に服薬習慣を組み込みやすく、アドヒアランスの 向上が期待されます。

皮膚科学領域に特化する製薬企業であるマルホは、本剤の適正使用の推進に努め、頭部の湿疹・皮膚炎に悩む患者さんのQOL向上に一層貢献してまいります。


製品概要 ※下線部が追加項目

販売名 コムクロ®シャンプー0.05%
一般名 クロベタゾールプロピオン酸エステル
剤形・含量 1g中に日局クロベタゾールプロピオン酸エステル0.5㎎含有する シャンプー様外用液剤
効能・効果 頭部の下記疾患
尋常性乾癬、湿疹・皮膚炎
用法・用量 通常、1日1回、乾燥した頭部に患部を中心に適量を塗布し、 約15分後に水又は湯で泡立て、洗い流す。


コムクロ®シャンプーはGalderma Pharma S.A.(本社:スイス ローザンヌ、CEO:フレミング・オルンスコフ、以下、Galderma S.A.)が開発したストロンゲストクラスのステロイドを有効成分とするシャンプー様外用液剤です。2004年2月に米国で乾癬の治療薬として承認されて以降、世界の60以上の国又は地域において販売されています(2020年2月現在)。マルホはGalderma S.A.と日本国内における本剤の開発・販売に関するライセンス契約を締結し、2017年3月に「頭部の尋常性乾癬」の効能・効果で製造販売承認を取得し、同年7月より販売しています。



【参考文献】
1) Feldmann RJ, Maibach HI, Regional variation in percutaneous penetration of 14C cortisol in man, J. Invest. Dermatol., 48, 181-3, 1967
2) 中川 秀己, 五十嵐 敦之, 江藤 隆史, 小澤 明, 根本 治, 乾癬における患者満足度調査(第二報)患者満足度に影響を及ぼす因子の検討, 日皮会誌, 115, 1449-1459, 2005

Total Severity Score(TSS )について
脂漏性 皮膚炎の主要な症状であ る皮膚所見 (紅斑・鱗屑 ・ そう痒の重症度を 、 それぞれ 7 段階 0 3 、 0.5 刻み)で評価し、それらの スコアを 合計した指標(最大 スコア: 9 )です。
Investigator s Global Assessment IGA スコア について
湿疹・皮膚炎の皮膚所見から、疾患の重症度を5 段階( 0 4 )で 表し 、炎症の程度を総合的に評価する指標です。

マルホ株式会社について
マルホ株式会社は大阪市北区に本社を置く、医療用医薬品等の研究・開発・製造・販売を行う製薬企業です。 創業は1915年、従業員数は1,542人(2020年9月末)です。2020年9月期の売上高は803億45百万円でした。"Excellence in Dermatology"を長期ビジョンとして掲げ、皮膚科学領域での卓越した貢献を目指しています。 マルホ株式会社についての詳細はhttps://www.maruho.co.jp/をご覧ください。

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