あなたは本当に巻き爪?「巻き爪」と「陥入爪」を見分けよう

知りたい2021.08.04

あなたは本当に巻き爪?「巻き爪」と「陥入爪」を見分けよう

足の爪の変化や痛みに気づいた時に気になるのは、どのような病気なのかということです。ここでは「巻き爪」と「陥入爪」という2つの見分けにくい病気について、爪の変形や痛みの状態から解説します。その上で、最も代表的な爪のトラブルである「巻き爪」が起こる原因について考えていきましょう。

監修:ひかり在宅クリニック 皮膚科 今井亜希子 先生

 

「足の爪のあたりが痛い=巻き爪」ではありません あなたは本当に巻き爪?

巻き爪とは、爪の端が内側に巻き込んだ変形のことをさします。巻き爪の縁は爪の下や周りの皮膚を傷つけやすいため、細菌感染も重なって炎症を起こした状態である「爪囲炎(そういえん)」を起こすことが多いのです。

これとよく似た病気に、爪の先端が周囲の皮膚に刺さって炎症を起こした状態である「陥入爪(かんにゅうそう)」があります。陥入爪は、巻き爪があると起こりやすいのですが、巻き爪がなくても起こります。つまり、爪のあたりが痛いからと言って必ずしも巻き爪というわけではないのです。

「巻き爪」と「陥入爪」を見分けよう

足の爪に変形や痛みを起こしている場合、次のようなパターンが考えられます。正確な診断と治療方針の相談のためには、皮膚科専門医を受診することをおすすめします。

①爪が巻いていて痛みがあるが、皮膚に刺さってはいない
巻き爪の可能性が高い状態です。爪の端が内側に巻き込んで、爪の下の皮膚を挟んだり刺激したりして痛みが生じているようです。医療機関による診断を受け、必要に応じて矯正治療を検討しましょう。

②爪が巻いているが、痛みはない
巻き爪の可能性が考えられます。爪が変形しているものの、皮膚への刺激は軽いため痛みまでは生じていないようです。変形が強く、靴を履いたときに当たる場合や見た目が気になる場合には、矯正治療を検討しましょう。

③爪が巻いており、皮膚に刺さっていて腫れと痛みがある。
巻き爪と陥入爪の両方が生じていると考えられます。巻き爪の変形に加え、爪が皮膚に食い込んだ状態であるため、痛みが強く、炎症による腫れ・赤みや出血を伴うことが多いでしょう。医療機関を受診して治療することをお勧めします。

④爪は巻いていないが、皮膚に刺さっていて腫れと痛みがある。​
陥入爪の状態と考えられます。間違った爪の切り方によって、短すぎる爪やとがった形の爪が皮膚に刺さっている可能性があります。このような場合には、爪が皮膚に食い込むのを防ぐ処置をする、刺さった部分の爪を取り除くなど、医療機関で陥入爪に対する治療を行うことをお勧めします。

あなたの足の爪の痛み、その原因は何でしょうか。

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