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どんな治療があるの?
急性期と慢性期の傷の治療
褥瘡(床ずれ)の治療では、薬剤などによる治療に加え、圧迫、ずれ、あるいは全身状態や栄養状態の悪化など、褥瘡(床ずれ)が発生した原因を取り除くケアをすることが大切です。
急性期と慢性期の褥瘡(床ずれ)の症状についてはこちら:
» 褥瘡(床ずれ)の症状と治癒過程
» 褥瘡(床ずれ)の症状と治癒過程
褥瘡(床ずれ)の進行と治癒過程

急性期褥瘡(床ずれ)の治療(写真[1])
急性期の傷(写真[1])の治療では、傷を保護し、適度な湿り気を保つことが大切です。
褥瘡(床ずれ)を覆い保護するドレッシング材(被覆材)による治療
ドレッシング材(被覆材)を傷に貼ることにより、傷を保護し、適度な湿り気を保つことができます。急性期は、傷を毎日観察する必要があるため、はがしやすく透明なドレッシング材(被覆材)を使用します。
ぬり薬による治療
傷の保護、感染の抑制、滲出液(しんしゅつえき:傷から出る黄色い体液)や膿(うみ)の吸収、水分の補給などの作用をもつ多数のぬり薬があります。しかし、これらを全て兼ねそなえた万能のぬり薬は存在しません。傷の状態に適したぬり薬を選ぶことが大切です。
また、ぬり薬をぬった上を何で覆うかも重要な問題です。滲出液が多い傷(写真[3][4])にぬり薬をぬってガーゼで覆っても構いませんが、滲出液の少ない傷(写真[5][6])にはぬり薬をぬって透明なフィルムなどで覆い、適度な湿り気のある状態を保つようにします。経験の豊富な医師や看護師の指示に従ってください。