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褥瘡辞典(じょくそうじてん) for FAMILY ~褥瘡(じょくそう・床ずれ)の正しいケアと治療のために~

Q&A おしえて!先生

キーワード:体圧分散・体位変換
Q円坐(ドーナツ型クッション)を使用してもいいですか?
A円坐(ドーナツ型クッション)の使用は避けてください。
円坐を使用すると、皮膚にあたる部分に圧力が加わることにより血流が悪くなり、褥瘡(床ずれ)ができることがあります。また、座るときに円坐を使用すると姿勢が不安定になります。

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Q体の向きや姿勢を変えなければいけないのはどうしてですか?
A褥瘡(床ずれ)は、ベッドのマットや布団、車いすなどと接触する部分の皮膚が、長い時間続けて圧迫されることによりできます。褥瘡(床ずれ)ができたり、悪化することを予防するためには、体の同じ部位の皮膚に加わる力を小さくし、負荷がかかる時間を短くしなければなりません。そのためには、適度に体の向きや姿勢を変える体位変換が大切です。

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Q体の向きや姿勢は何時間ごとに変えればいいですか?
A横になっている場合は、2時間ごとを目安に体の向きや姿勢を変える体位変換が推奨されています。患者さんと介護者の生活リズムに合わせて体位変換をするようにしてください。特に夜間の体位変換は、介護者の就寝前、起床などに合わせて行うと負担を軽減できます。
座っている場合は、自分で体を動かすことができる患者さんでは15分ごと、自分で体を動かすことができない患者さんでは30分から1時間ごとに座りなおしを行うことが推奨されています。
ただし、患者さんのやせている程度、むくみの有無、体圧分散用具の使用の有無およびその機能の程度など、複数の要因が関係するため、何時間ごとの体位変換がよいかは患者さんによって違います。医師や看護師などと相談して体位変換スケジュールを立てましょう。

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Qおしりに褥瘡(床ずれ)があるときに車いすを使ってもいいですか?
Aおしりに褥瘡(床ずれ)があっても車いすを使うことができます。
ただし、褥瘡(床ずれ)部分に力がかからないように以下のことに注意しましょう。車いすを使っているときに姿勢が保てないと、おしりの中央部にある骨の突出した部分(仙骨部<せんこつぶ>)に摩擦とずれが起こります。悪化の予防として、太ももの裏側の広い面積で体を支えられるよう、股関節(こかんせつ)、膝関節(ひざかんせつ)、足関節ができるだけ90度になるようにクッションなどで姿勢を整え、定期的に座りなおしをするようにします。

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