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スキンケア
むくみがある場合
むくみの影響
むくみとは、皮膚の内部に水分が異常に溜まった状態のことです。むくみがあると皮膚が引き伸ばされて薄く弱くなるため、皮膚が傷つきやすくなります。また、皮膚の乾燥は角層内の水分が減少した状態です。乾燥した角層はひび割れの状態となり、外的刺激や感染への抵抗力が弱くなります。そのため、外傷や乾燥を防ぐケアが大切です。
むくみの原因
心臓や腎臓のはたらきが低下していたり、栄養状態が悪いときなどに起こります。
むくみの判定方法
人さし指で足の甲を押して、凹み(へこみ)が残るかどうかで判定します。むくみがあると皮膚が押した形に凹んだままになります。

人さし指で押します。
むくみがあると指の形に痕(あと)が残ります。
日本褥瘡学会編集:在宅褥瘡予防・治療ガイドブック:66, 2008より一部改変
むくみがある場合のケア
ベッドの柵カバー

日本褥瘡学会編集:在宅褥瘡予防・治療ガイドブック:66, 2008
●外傷、圧迫を防ぐ
- 伸びた爪で皮膚を傷つけないように患者さんも介護者も爪をこまめに切りましょう。
- ベッドの柵にぶつかって傷つかないように、柵をカバーで覆いましょう。
- 靴下や下着のゴムなどで圧迫しないようにしましょう。
- 体の下になる部分にむくみが起こりやすいため、長い時間同じ姿勢にならないようにしましょう。
- 皮膚を強くこすらないようにしましょう。
●皮膚の乾燥を防ぐ
皮膚が乾燥するとかゆみを感じることがあります。掻(か)くことで、皮膚を傷つけてしまうことがありますので、乾燥しないように、保湿剤をぬりましょう。