ヒルドイド®に関するよくある質問にお答えします

監修:日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
マルホ株式会社シニアメディカルディレクター 
生駒晃彦
※「ヒルドイド®」は医療用医薬品です。医師または薬剤師の指示通りにお使いください。
※ドラッグストアで販売されているヘパリン類似物質含有製剤は「ヒルドイド®」ではありません。
どうして保湿効果があるのですか。
ヒルドイド®の有効成分であるヘパリン類似物質は、皮膚に浸透し水分を引き寄せ、またその水分を皮膚に保ちます。
ヒルドイド®の塗る量の目安はどのくらいですか。
一般的な塗る量の目安として、以下の2つがあります。
1.視覚的に判断する方法
ティッシュが皮膚に付く、または皮膚がテカる程度の量が目安です。
ティッシュが張り付く テカッと光る
2.大人の手形の面積を目安にする方法
ヒルドイド®ソフト軟膏 /
ヒルドイド®クリーム
チューブ
成人の人差し指の先端からひとつ目の関節まで出した量(約0.5g)が大人の手形2つ分の面積に塗る量の目安です。
ビン
成人の人差し指の先端からひとつ目の関節の半分まですくった量(約0.5g)が大人の手形2つ分の面積に塗る量の目安です。
ヒルドイド®ローション
1円玉大の大きさに出した量(約0.5g)が大人の手形2つ分の面積に塗る量の目安です。
ヒルドイド®フォーム
製品のキャップ大の大きさに噴出した量(約1g)が大人の手形4つ分の面積に塗る量の目安です。
使用量の目安
ヒルドイド®を塗るタイミングを教えてください。
一般的に1日2回(朝と夜)塗ることが推奨されるケースが多いです。なお、皮脂欠乏症(乾燥肌・乾皮症)治療において、お風呂上りに使用する場合は、保湿効果を最大限に引き出すために皮膚が完全に乾いてしまう前に塗ることがお勧めです。
塗り薬(保湿剤など)の塗り方のコツを教えてください。
まずお薬を塗る前には、手を清潔にしましょう。塗り方としては、こすらずに優しく塗り広げてください。塗り広げる際は、一般的に下記の図のように体のしわに沿って塗ることが推奨されるケースが多いです。しわに沿って塗ると皮膚に広げやすいのでお勧めです。
塗り薬(保湿剤など)の塗り方
ヒルドイド®には複数のタイプ(ソフト軟膏、クリーム、ローション、フォーム)がありますが、効果に違いはありますか。
いずれのヒルドイド®にも同じ有効成分が同じ量含まれており、効果に違いはありません。塗り心地や塗り広げやすさ(展延性)、皮膚を覆う性質(被覆性)が異なるため、その特徴を活かし、患者さんの皮膚の状態や塗る季節・時間帯・部位などに合わせた使い分けがあり得ます。
ソフト軟膏・クリーム・ローション・フォームの塗り心地/展延性/被覆性
ヒルドイド®は長期間使用できますか。
長期使用について制限はありません。症状により、長期間使用されることもあります。医師または薬剤師の指示通りにご使用ください。使用中に異常が見られた場合は、医師または薬剤師に相談してください。
ヒルドイド®の副作用にはどんなものがありますか。
主な副作用として、皮膚炎、かゆみ、発赤、発疹、潮紅、皮膚刺激感、紫斑などが報告されています。このような症状に気づいたら、医師または薬剤師に相談してください。
ヒルドイド®は塗ってはいけない部位がありますか。
皮膚がただれているところや傷口、眼には塗らないでください。塗布部位については必ず医師の指示に従うようにしてください。
ヒルドイド®が目に入った場合、どうすればよいですか。
目に入った場合は、きれいな水で洗ってください。もし異常を感じたら、医師または薬剤師に相談してください。
注意事項
ヒルドイド®を塗った手で顔を触るなどして、ヒルドイド®が目に入らないようご注意ください。
ヒルドイド®と化粧品や日焼け止めは一緒に使用できますか。
ヒルドイド®による治療中の化粧品や日焼け止めの使用については、医師または薬剤師の指示に従ってください。指示通りに使って、万が一異常がみられたときも医師または薬剤師に相談してください。