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自由診療の「今」に迫るインタビューシリーズ PINCER NAILS Vol.3 矯正具単独療法に対するリネイルゲル併用の意義


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    赤松 まゆみ 先生
    矯正治療は巻き爪治療の第一選択と考えていますが、矯正具単独では治療に時間がかかること、矯正具を外すと再発することが課題でした。
    リネイルゲルの登場により、これらの課題解決の可能性が広がり、矯正治療に自信をもって取り組めるようになりました。また、早期に巻き爪の悩みから解放されることは患者さんの満足度向上にもつながっています。
    当院は、大学病院・市中病院・皮膚科クリニックと様々な場所での経験を活かし、患者さん一人ひとりの生活に寄り添った柔らかな治療で、地域に根ざした心のこもった医療を目指しています。特に、超高齢社会のいま、健康寿命を延ばし、自分の足で長く歩いていくためにも、我々皮膚科医が足や爪のトラブルに早期に気付き、適切な治療を行っていくことが求められると考えます。
    監修:
    • 大倉山あかまつ皮フ科 院長 赤松 まゆみ 先生

    2024年7月取材

    Q1:巻き爪矯正治療に対する先生のお考えを教えてください。

    再発予防の観点から第一選択として勧めています

    • 巻き爪を原因とする痛みがある患者さんには矯正治療を勧めています。患者さんは一度除痛できても再び痛くなることに不安を覚えられるので、正常な爪の形にすることを目指しています。
    • 自由診療のため患者さんの負担額は高くなりますが、メリットをご理解いただいたうえで治療を導入しています。
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    長期間痛みのない 状態の維持、自由診療による 負担額の増加

    完治ではなく長期維持を目標に

    • 巻き爪は一時的な処置をしても完治するものではありません。髪にパーマをかけるのと同じで、ときどきメンテナンスして、良い状態をできるだけ長く保ちましょうと、患者さんに伝えています。
    • 矯正治療を選択されなかった患者さんには、テーピング処置や爪の切り方の指導を行います。4週後の再診時に痛みが改善されなかった患者さんは結局矯正治療を希望されるケースが多いです。

    Q2:使用する矯正具はどのように選択していますか?

    巻き爪の程度や治療経過などから判断

    当院の矯正具の選択基準
    • 爪が皮膚に強く食い込んでいる
    • 彎曲が強い
    超弾性ワイヤを選択
    • 軽度~中等度の巻き爪
    • 超弾性ワイヤで過去に不具合
      (ワイヤ抜け、爪割れなど)
    巻き爪マイスターを選択
    当院の矯正治療の費用
    初診料 3,300円
    再診料 1,100円
    材料費
    (手技料を含む)
    超弾性ワイヤ 3,300円
    巻き爪マイスター 7,700円
    リネイルゲル 5,500円

    Q3:矯正具単独療法の課題とリネイルゲル併用で改善できたことを教えてください。

    早期に治療を完結させ、単独療法に比べて再発までの期間を延長させる1)ことで下図の❶~❹を改善

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    矯正具単独療法の課題とリネイルゲル併用で改善できたこと
    1. 社内資料:巻き爪患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(承認時評価資料)

    Q4:どのような患者さんにリネイルゲルを併用した矯正治療を提案していますか?

    痛みを感じる患者さんや長期間の矯正具装着を負担に思う患者さんには積極的に提案

    • 巻き爪矯正治療が対象となる患者さんにはリネイルゲルとの併用を提案しており、患者さん自身で選択いただくようにしています。ただし、爪が薄い方は、比較的早期に爪がひらくため矯正具のみで治療することが多いです。
    • その結果、当院では痛みを感じている患者さんの約半数はリネイルゲルを併用した矯正治療を選択されています。
    • 矯正具単独療法は外れないようにメンテナンスが必要ですが、それを億劫に感じる患者さんも多いです。
      リネイルゲルを併用した場合は長期間矯正具を装着する必要がないため、メリットになると感じています。
      リネイルゲル併用により症状が早期に改善していれば、患者さんの満足度はおおむね高く、矯正具の長期間装着によるトラブルを避けることができ、医療者側のメリットにもなっています。

    Q5:矯正治療を提案するときの工夫はありますか?

    費用感やケア方法に加え、効かない場合があることも説明

    • まずは、マルホ作成のICボードを用いて一般的な費用感をご理解いただくようにしています。
    • 爪を切りすぎていたり、正しく靴を履けていなかったりする患者さんへの説明にもICボードを活用しています。
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    矯正具単独療法の課題とリネイル®ゲル併用で解決できたこと

    マルホ株式会社作成 ICボード「リネイルゲル10%と巻き爪矯正具を使った治療について」

    • また、通常は早期に効果が発現しますが、爪が厚いなどの要因でリネイルゲル併用の効果が得られない場合もあるということも事前に患者さんにお伝えするようにしています。
    • リネイルゲルを併用することで矯正治療の効果が得られやすくなるため1)、医療者側としても自信をもって治療をご提案することができます。
    1. 社内資料:巻き爪患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(承認時評価資料)

    Q6:巻き爪矯正治療における今後の課題は何でしょうか?

    • 歯列矯正のように爪にも維持療法の手段がもっとあったらよいと考えています。
    • 爪の形状を保つことは歩行機能の維持にも重要な役割を果たします。ただし、矯正具の装着には通院・都度の費用・日々のメンテナンスが必要になってしまうため、患者さん自身で簡単に装着できる器具があればよいのではないでしょうか。

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