褥瘡辞典 for FAMILY HOME > 介護に役立つ福祉制度
在宅管理に活用できる制度
褥瘡(床ずれ)の患者さんが利用できる公的制度に、介護保険、健康保険、身体障害者自立支援法などがあります。どの保険を利用し、どのようなサービスを受けることができるかは患者さん本人の状態、年齢などにより細かく分かれます。
ここではお年寄りの褥瘡(床ずれ)患者さんが利用する機会の多い介護保険について説明します。
介護保険
介護保険とは
介護保険制度は、お年寄りの介護を社会全体で支えあうことを目的とした社会保障制度の社会保険です。原則として、40歳以上の方は加入することが法律で義務づけられています。
介護保険の給付の種類
- 予防給付
市町村が行う「要支援・要介護認定」で支援が必要と認められた人に給付されます。
- 介護給付
市町村が行う「要支援・要介護認定」で介護が必要と認められた人に給付されます。
患者さんの状態と介護保険のサービス内容

橋富文香, 佐藤ちよみ共著:図解・わかりやすい 新・介護保険ガイド:55, 2006より改変
介護保険関連サービス利用まで
介護保険(介護予防)サービスの利用には、市町村が行う「要支援・要介護認定」の判定が必要です。判定された要介護度に基づいて「ケアプラン」が作成された後、サービスを受けることができます。
サービス利用手続きの流れ

- 認定の有効期間は、原則6ヵ月です。引き続きサービスを利用する場合は、有効期間満了の60日前から更新申請ができます。
- 要支援・要介護認定の結果に納得できない場合は、不服申し立てができます。まず市町村の担当窓口にご相談ください。それでも解決しない場合は都道府県の「介護保険審査会」に申し立てをすることもできます。
- サービスを利用するときの費用は原則として1割ですが、要支援・要介護認定における限度額を超えると全額の10割負担となります。
- 介護保険の利用者でも、褥瘡(床ずれ)の治療のために頻回の看護が必要と認められた場合は一定期間医療保険に切り替えることができます(特別指示期間14日間、ただし褥瘡(床ずれ)の傷が真皮に達する場合はさらに14日間適応されます)。
サービスの利用を希望される方は、お住まいの地域の担当窓口へお問合せ下さい。