ファムビルのPITによる短期間投与について

ファムビルのPITによる短期間投与について

■ 再発性の単純疱疹に対するファムビルのPIT*による短期間投与

* Patient Initiated Therapy

あらかじめ処方された薬剤を初期症状に基づき患者判断で服用(通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000mgを2回経口投与)開始する治療方法。海外では1day treatmentと呼ばれている。

【用法・用量】(単純疱疹)

通常、成人にはファムシクロビルとして1回250mgを1日3回経口投与する。
また、再発性の単純疱疹の場合は、通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000mgを2回経口投与することもできる。
 

■ 単純疱疹に対する用法・用量のイメージ図

注)腎機能に応じた本剤の投与量及び投与間隔の目安は添付文書を参照すること

投与にあたっての注意点はこちら

開発の経緯

再発性の単純疱疹の治療には経口抗ヘルペスウイルス薬が用いられるが、その用法・用量が国内と海外では大きく異なる。国内では発症後に処方された薬剤を原則5日間服用する治療が一般的だが、海外ではPatient Initiated Therapy(PIT)で発症初期に短期間服用する治療が標準となっている。
再発性の単純疱疹に対する抗ヘルペスウイルス薬服用は、発病初期に近いほど治療効果が期待できるとされているが、初期症状の時点で医療機関を受診できている患者は少ない1)。海外のように初期症状を正確に自覚できる患者をPITで治療できれば、発病初期の治療が可能となり、服薬日数の短縮、服薬アドヒアランスの向上が期待できる。国内でも初期症状を正確に自覚できる患者は多く、PITによる短期治療は本邦の再発性の単純疱疹の新たな治療選択肢になり得ると考えられた。
以上より、国内で本剤のPITによる短期治療の開発に着手し、再発性の単純疱疹(口唇ヘルペス及び性器ヘルペス)を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施した。その結果、本剤1回1000mg(4錠)2回投与のプラセボに対する優越性が検証され、認められたベネフィットを踏まえると安全性は許容可能と判断されたため、2019年2月に医薬品製造販売承認事項一部変更承認を取得した。

※あらかじめ処方された薬剤を初期症状に基づき患者判断で服用開始する治療方法

1) 川島 眞:臨床医薬, 29(2),137(2013)

ファムビルのPITによる短期間投与に関する臨床試験

【有効性を評価した臨床試験の概要】
試験番号
資料区分
実施国・地域
試験デザイン 治験薬
投与方法
投与期間
対象
被験者数*
有効性に関する
主要評価項目
M521101-02
評価
日本
プラセボ対照
ランダム化(層別割付)
二重盲検
並行群間比較
多施設共同試験
  • ・ファムビル錠250mg
  • ・プラセボ錠
    再発の初期症状発現後6時間以内に治験薬4錠を経口投与した。更に初回投与の12時間後に治験薬4錠を経口投与した。
  • ・1日間
再発性の単純疱疹(口唇ヘルペス、性器ヘルペス)患者
ランダム化:1134例
(ITT:531例)

1000mg ×2回/日:568(263)例
プラセボ:566(268)例
単純疱疹のすべての病変部位が治癒するまでの時間(主要な解析ではAborted lesion※1を除く)
FAM810A
2403
参考
米国他
プラセボ対照
ランダム化
二重盲検
並行群間比較
多施設共同試験
  • ・FCV250mgカプセル(125mg錠を2錠封入)
  • ・プラセボカプセル
    再発の初期症状発現後1時間以内に治験薬6カプセルを経口投与した。更に初回投与の12時間後に治験薬3カプセルを経口投与した。
  • ・1日間
再発性の口唇ヘルペス患者
ランダム化:1376例
(ITT:701例)

1500mg ×1回/日+:454(227)例
750mg ×2回/日+:466(220)例
プラセボ:456(254)例
口唇ヘルペスの原発病変部位(Aborted lesion※2を除く)が治癒するまでの時間
FAM810A
2402
参考
米国他
プラセボ対照
ランダム化
二重盲検
並行群間比較
多施設共同試験
  • ・FCV250mgカプセル(125mg錠を2錠封入)
  • ・プラセボカプセル
    治験薬4カプセルを1日2回経口投与した。初回投与は、再発の初期症状発現後6時間以内に行った。
  • ・1日間
再発性の性器ヘルペス患者
ランダム化:519例
(ITT:329例)

1000mg ×2回/日:259(163)例
プラセボ:260(166)例
性器ヘルペスのすべての病変部位(Aborted lesion※2を除く)が治癒するまでの時間

※1:紅斑・丘疹より進行しなかった皮疹(初期症状のみで皮疹発現なしを含む)
※2:丘疹より進行しなかった病変部位
*:ランダム化例数(ITT例数)
+:本邦において承認用法・用量外

ファムビル錠250mgの効能・効果
単純疱疹
帯状疱疹

承認用法・用量<単純疱疹>
通常、成人にはファムシクロビルとして1回250mgを1日3回経口投与する。
また、再発性の単純疱疹の場合は、通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000㎎を2回経口投与することもできる。

用法・用量に関連する使用上の注意<共通>
腎機能障害患者
投与間隔をあけて減量することが望ましい。腎機能に応じた本剤の投与量及び投与間隔の目安は添付文書を参照すること。
血液透析患者
血液透析患者には本剤250mgを透析直後に投与する。なお、次回透析前に追加投与は行わない。

重要な基本的注意
<単純疱疹に対して1回250mgを1日3回投与する場合>

  1. (1)本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始すること。
  2. (2)本剤は、原則として、5日間使用すること。改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、速やかに他の治療に切り替えること。

<単純疱疹に対して1回1000mgを2回投与する場合>

  1. (1)本剤の服用は、初期症状発現後、速やかに開始することが望ましいことから、初回の服用は初期症状(患部の違和感、灼熱感、そう痒等)出現後6時間以内に服用すること、2回目は、初回服用後12時間後(許容範囲として6~18時間後)に服用すること、妊娠又は妊娠している可能性がある場合には、服用しないことを患者に十分説明し、患者が理解したことを確認したうえで処方すること。

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