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ミチーガの主要な副作用:重篤な感染症


    ミチーガとの関連性が否定できない重篤な感染症が報告されていることを踏まえ、医薬品リスク管理計画書(RMP)において重要な特定されたリスクとして設定し1)、電子添文にて重大な副作用として2,3)注意喚起を行っています。
    ミチーガ投与後は、観察を十分に行い、感染症が疑われた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください4)

    RMP設定理由

    ミチーガはヒトインターロイキン-31(IL-31)のIL-31受容体A(IL-31RA)への結合を阻害するヒト化抗ヒトIL-31RAモノクローナル抗体であり、一般に生物学的製剤の投与に伴う免疫調整は、感染症発現のリスクを上昇させる、または、感染症を重篤化させる可能性があります。
    ミチーガの臨床試験においてミチーガとの関連性が否定できない重篤な感染症が報告されていることを踏まえ、重要な特定されたリスクとしました1)

    発現状況

    電子添文に記載の発現頻度

    60mgシリンジ重篤な感染症(3.4%)2)

    30mgバイアル重篤な感染症(頻度不明)3)

    国内臨床試験での発現状況

    60mgシリンジ30mgバイアル各臨床試験の盲検投与期間における全ての感染症4)

    因果関係を問わない有害事象 因果関係が否定できない有害事象
    ミチーガ投与群
    例数(%)
    プラセボ群
    例数(%)
    ミチーガ投与群
    例数(%)
    プラセボ群
    例数(%)
    60mgシリンジ
    13歳以上のアトピー性皮膚炎
    患者を対象とした国内第Ⅲ相試験
    (M525101-01試験)
    143 72 143 72
    皮膚感染症 10(7.0) 7(9.7) 4(2.8) 4(5.6)
    皮膚以外の感染症 30(21.0) 18(25.0) 8(5.6) 2(2.8)
    30mgバイアル
    6歳以上13歳未満のアトピー性皮膚炎
    患者を対象とした国内第Ⅲ相試験
    (M525101-04試験)
    46 43 46 43
    皮膚感染症 7(15.2) 8(18.6) 2(4.3) 1(2.3)
    皮膚以外の感染症 10(21.7) 5(11.6) 0 0
    30mgバイアル
    13歳以上の結節性痒疹患者を
    対象とした国内第Ⅱ/Ⅲ相試験
    (M525101-11試験)
    77 76 77 76
    皮膚感染症 8(10.4) 14(18.4) 1(1.3) 2(2.6)
    皮膚以外の感染症 10(13.0) 5(6.6) 0 0

    60mgシリンジ国内第Ⅲ相試験(M525101-01試験)及び国内長期投与試験(M525101-02試験)における重篤な感染症4)

    重篤な皮膚感染症:
    蜂巣炎0.7%(2/298例)、男性外性器蜂巣炎0.3%(1/298例)、カポジ水痘様発疹0.3%(1/298例)、皮膚細菌感染症0.3%(1/298例)、膿痂疹0.3%(1/298例)、ヘルペス眼感染0.3%(1/298例)

    重篤な皮膚以外の感染症:
    菌血症0.7%(2/298例)、肺炎0.3%(1/298例)、ウイルス感染0.3%(1/298例)

    30mgバイアル6歳以上13歳未満のアトピー性皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(M525101-04試験)の盲検投与期間における重篤な感染症4)

    膿痂疹1.1%(1/89例)

    30mgバイアル13歳以上の結節性痒疹患者を対象とした国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(M525101-11試験)の盲検投与期間における重篤な感染症4)

    報告は認められなかった。

    市販後の発現状況

    市販後の副作用発現状況は、「市販後副作用件数のご報告」をご参照ください。

    ミチーガ投与との因果関係が否定できない重篤な感染症が認められた症例一覧

    60mgシリンジ13歳以上のアトピー性皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(M525101-01試験及びM525101-02試験)における重篤な感染症4)

    年齢・性別 有害事象 ミチーガ投与 発現までの日数
    (日)
    転帰 転帰までの日数
    (日)
    17歳・男性 菌血症 継続 20 回復 73
    51歳・女性 カポジ水痘様発疹 休薬 184 回復 16
    菌血症 休薬 188 回復 15
    53歳・男性 肺炎 継続 375 回復 16
    34歳・男性 男性外性器蜂巣炎 継続 390 回復 11
    46歳・男性 蜂巣炎 休薬 60*1 回復 52
    39歳・男性 蜂巣炎 非該当 152 回復 18
    28歳・男性 ウイルス感染 非該当 419 軽快
    39歳・女性 皮膚細菌感染 継続 265 回復 38
    49歳・男性 膿痂疹 非該当 408 軽快
    51歳・男性 ヘルペス眼感染 継続 393 回復 477

    *1 プラセボ投与終了後、ミチーガ投与日からの日数

    30mgバイアル6歳以上13歳未満のアトピー性皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(M525101-04試験)における重篤な感染症4)

    年齢・性別 有害事象 ミチーガ投与 発現までの日数
    (日)
    転帰 転帰までの日数
    (日)
    11歳・男性 膿痂疹 非該当 450 回復 46

    30mgバイアル13歳以上の結節性痒疹患者を対象とした国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(M525101-11試験)における重篤な感染症4)

    症例なし。

    対処法

    ミチーガ投与後は、患者の状態を十分に観察し、感染症が疑われた場合には適切な処置を行ってください4)

    電子添文の記載

    11. 副作用
    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
    11.1 重大な副作用
    11.1.1 重篤な感染症(60mgシリンジ:3.4%、30mgバイアル:頻度不明)
    ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある。

    参考資料

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