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コムクロシャンプーの開発の経緯、特徴


    開発の経緯

    コムクロシャンプー0.05%(以下、コムクロシャンプー)は、ストロンゲストクラスのステロイドであるクロベタゾールプロピオン酸エステルを0.05%含有する頭部の尋常性乾癬、頭部の湿疹・皮膚炎に効能・効果を有するシャンプー様外用液剤である。スイスのGalderma S.A.社によって頭部の尋常性乾癬に対する局所使用を目的とした治療剤として開発され、2004年2月に米国で承認されて以来、2020年2月時点で、米国及び英国を含む世界60以上の国又は地域で頭部の尋常性乾癬(頭部乾癬)の効能・効果で承認されている。また、2017年5月にブラジルで頭部の脂漏性皮膚炎の効能・効果で承認されている。
    乾癬は、表皮細胞の増殖・分化異常、活性化T細胞を主体とする炎症細胞浸潤及び血管増生を特徴とする炎症性角化症であり1)、寛解と増悪を繰り返しながら経過する難治性の皮膚疾患である2-5)。頭部に症状を有する多くの患者の現在の治療に対するアドヒアランスや満足度は低く、Quality of Life(以下、QOL)も障害されているという報告がある6)。また、頭皮や額における薬剤の経皮吸収率は前腕部に比べてそれぞれ3.5倍及び6倍であるとも報告されており7)、ステロイド外用剤による皮膚萎縮などの局所性副作用に注意が必要な部位である。
    以上を踏まえ、マルホ株式会社は本剤の国内開発をGalderma S.A.社より引き継いで実施した。結果、頭部の尋常性乾癬患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験において有効性が示され、認められたベネフィットを踏まえると安全性は許容可能と判断されたことから、コムクロシャンプーは2017年3月に製造販売が承認された。
    また、脂漏性皮膚炎は頭部に好発し、約7割の患者で頭部での発症が認められ8)、脂漏性皮膚炎以外の湿疹・皮膚炎の一部も、頭部に発症することから、マルホ株式会社は頭部の湿疹・皮膚炎の開発に着手した。頭部の脂漏性皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験並びにアトピー性皮膚炎や接触皮膚炎などを含む頭部の湿疹・皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験で有効性及び安全性が確認されたため、2021年2月、コムクロシャンプーの効能・効果に「頭部の湿疹・皮膚炎」が追加された。

    1. 中川 秀己: アレルギー・免疫, 18(1), 12(2011)
    2. 梅澤 慶紀ら: 皮膚科学(第1版), 文光堂, 335(2006)
    3. 小澤 明: 日皮会誌, 116(2), 143(2006)
    4. 飯塚 ―: 乾癬治療, 光原社, 15, 2(2008)
    5. 梅澤 慶紀: 日皮会誌, 116(12), 1721(2006)
    6. Tan, J., et al.: Cutis, 83(3), 157(2009)
    7. Feldmann, RJ., et al.: J Invest Dermatol, 48(2), 181(1967)
    8. 五十嵐敦之: 皮膚科の臨床, 56(11), 1824(2014)

    特徴

    1. 通常、1日1回、乾燥した頭部に患部を中心に適量を塗布し、約15分後に水又は湯で泡立て、洗い流すという短時間接触療法(Short contact therapy)を用法とした、クロベタゾールプロピオン酸エステルを含有するシャンプー様外用液剤である。
    2. 日本人の頭部の尋常性乾癬患者において、投与4週後のPsoriasis Scalp Severity Index(以下、PSSI)75の達成率は29.5%、PSSI 50の達成率は57.7%であった。(頭部の尋常性乾癬患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験
    3. 日本人の頭部の脂漏性皮膚炎患者(12歳以上)において、投与4週後のTotal Severity Score(以下、TSS)の変化量(最小二乗平均値)は-4.94であり、プラセボ群と有意な差が認められた(P<0.0001、混合効果モデル)。(頭部の脂漏性皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験
    4. 日本人の頭部の湿疹・皮膚炎患者(12歳以上)において、投与4週後のInvestigator's Global Assessment(以下、IGA)が2段階以上改善かつ0又は1となった患者の割合は76.3%(45/59例)であった。(頭部の湿疹・皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験
      *:脂漏性皮膚炎を除く
    5. 主な副作用は毛包炎、接触皮膚炎、ざ瘡、刺激感であった。
      [添付文書の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。]

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