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服薬指導に役立つ皮膚外用剤の基礎知識 No.3:【よくあるご質問】ステロイド外用剤を塗布すると皮膚が黒くなりませんか。


よくあるご質問

特にステロイドを忌避する患者さんには、きちんと説明することでステロイド外用剤の使用に対する不安を一つひとつ解消していくことが大切です。

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Q.ステロイド外用剤を塗布すると皮膚が黒くなりませんか。

A.ステロイド外用剤の使用により、皮膚が黒くなることはありません。逆に血管収縮作用により、皮膚が蒼白化します。
炎症治癒の過程として、皮膚炎の鎮静後に色素沈着が見られることはあります。
ステロイド外用剤は指示された用法・用量、塗布期間を守って使用してください。使用により異常が見られた場合には、医師、薬剤師に相談してください。

解説

炎症性皮膚疾患にステロイド外用剤を塗ると、炎症による紅色調と鱗屑による白色調が改善し、一時的な色素沈着のみが顕在化することから、炎症後の色素沈着をステロイド外用剤によるものと誤解されやすいので、治癒の過程を説明することは大切です。
ステロイド外用剤による副作用としては、血管収縮作用により皮膚が蒼白化したり、長く使うことで皮膚が薄くなったり、色素脱失を起こすことはあります。この皮膚蒼白度を指標とする血管収縮試験などにより、ステロイド外用剤のランクが決められています。血管収縮作用による蒼白化は一般的にステロイド外用剤塗布後24時間以上経過すると消失します。
ステロイド外用剤による色素脱失は、ある程度の強さのステロイド外用剤が持続的に皮膚に作用すると起こるとされています。塗布を中止すると比較的速やかに(通常1カ月以内)色素脱失は消失します。

参考:
相馬良直:皮膚病診療,2006;28 (8):910-915
服薬指導に役立つ皮膚外用剤の基礎知識 No.3
  1. 基本・使用方法・服薬指導
  2. 【よくあるご質問】ステロイド外用剤を塗布すると皮膚が黒くなりませんか。

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