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第1回:病院薬剤部との話し合いを通じて連携関係を醸成


    専門医療機関連携薬局としての薬薬連携を軸に他職種と連携(全3回)

    村田 勇人 氏
    クオール薬局港北店/薬局事業第三本部 課長
    市原 絢子 氏
    クオール薬局つづき店

    第1回:病院薬剤部との話し合いを通じて連携関係を醸成

    クオール薬局港北店は2001年に開院した昭和医科大学横浜市北部病院(以下、北部病院)の門前に位置し、24時間365日開局しています。港北店では北部病院を中心に処方箋を応需しますが、全体の15%程度ががん化学療法に関わる処方箋です。近年の医療機関の機能分化の進展、外来化学療法等の進化・普及とともに薬局機能の充実が求められるなかで、改めて薬薬連携の重要性が指摘されています。港北店と北部病院とは2013年から本格的な連携体制を構築してきましたが、そのきっかけの一つは看護師だと、村田氏は明かします。第1回目は村田氏に、北部病院との連携のきっかけや取り組みの現状について伺いました。

    薬薬連携のきっかけは化学療法専任看護師の声かけ

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    クオール株式会社 クオール薬局港北店(神奈川県横浜市) 薬局事業第三本部(関東・東海)課長 村田 勇人(むらた はやと)氏
    クオール薬局港北店 村田 勇人 氏

    私は、大学卒業後、すぐにクオールに入社し、いくつかの店舗を経験したのち、港北店には10年以上勤務しました。現在は、港北店を含めた地域のエリア担当をしつつ、港北店にも週3日は勤務しています。北部病院の薬剤部とは、当初からがん領域以外にも定期的に話す機会があり、歴代の薬剤部長を始めとして病院薬剤師の先生とは医薬品の採用状況や院内処方に関する問い合わせなど、さまざまな形でつながりを持っていました。

    ただ、最初に「連携しませんか?」と声を掛けてきたのが看護師でしたので、元々の連携のきっかけは看護師ということになります。それは12年ほど前になると思いますが、がん化学療法において内服薬が増えている時代でした。そのため看護師も、「ベッドサイドの患者は、私たちが看れるけど・・」と院内だけでは対応できないケースが増えてきたことが背景にありました。そこで、「病院内の薬剤師だけでなく、目の前の薬局にも対応してもらいたい。お互いに連携すればスムーズに治療が進むのではないか」という、看護師からの声かけで連携がスタートしました。

    さらに、薬剤部長を始めとして、薬剤部側からも情報をきちんと伝えないと薬局は全体のことが分からないだろうということで、2013年からお薬手帳にレジメンのシールを貼ることで、まず情報共有しようという取組がスタートしました。私たちも、この情報提供を受けて外来化学療法の患者さんにアプローチすることになりました。

    病院の薬剤部と協働して患者対応プロトコルを作成

    連携を進める上で、患者対応のプロトコルを作成しました。改正薬機法による2020年から服薬フォローアップが施行されましたが、クオール薬局ではそれ以前の2013年頃から、ダイレクトテレフォンという名称で、投薬後の患者をフォローアップする取り組みをしていました。糖尿病や認知症の患者さんなどいろいろな疾患でフォローアップしてきたという土壌があったので、がん領域でもできることがあるのではないかと、外来化学療法後に自宅での状況を電話で確認することも、積極的に取り組めたのだと思います。

    また、プロトコル作成については、どこまで副作用が強い場合に受診勧奨し、薬剤部と情報共有するか、処方提案するかなどの線引きは、薬剤部側とも概ね考え方が一致していたので、それほど大変ではありませんでした。

    ただ、当初は薬局が報告するがん領域でのトレーシングレポート(TR)の記述項目や内容を病院側でどう反映させるかが明確ではありませんでした。私たちの意見も踏まえ、TRを受け取る窓口、その後の院内での情報共有の流れと体制について具体的に示されたことで、病院と薬局間での業務分担、いわばPBPM(Protocol-based Pharmacotherapy Management)がより明確化されました。現在は、抗がん剤レジメン対応版TRのフォーマットが北部病院のホームページに開示されています。

    また、薬剤部側の情報提供として、外来化学療法の場合にはお薬手帳に「外来化学療法お薬手帳用シール」が貼られています。シールの記載事項としては北部病院が公開する「レジメン一覧」から該当するレジメンを選択する際に参考になるよう、レジメンコード、レジメン名称などが明記されています。その結果、地域の薬局では、外来化学療法の点滴を受けている患者さんは全件把握できるようになっています。また、連携当初から情報共有ツールとして、外来化学療法担当への直通電話「ホットライン」が設置され、がん治療に関わる疑義照会等は直接、担当者に連絡する仕組みが整っています。

    ホットラインの活用

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    クオール薬局つづき店(神奈川県横浜市) 常勤薬剤師 市原 絢子(いちはら あやこ)氏
    クオール薬局つづき店 市原 絢子 氏

    新しく抗がん剤治療が始まったばかりの患者さんの事例ですが、電話をかけて状況を聞いた時に、「足が真っ赤で歩けず、困っています」と言われ、直ぐにホットラインに電話を入れました。主治医からは薬剤部経由で「中止してください」という指示をもらい、ひどい状況を回避することができました。他の事例として、家庭での血圧測定の結果、血圧が上昇傾向であることを伝え、降圧剤の服用可否についてご相談したこともございます。ホットラインは北部病院だけの取り組みかもしれませんが、どうしても早く対応してほしい時に助かっています。

    多職種連携のキーパーソン~地域医療を支える薬剤師~ Vol.8
    1. 第1回:病院薬剤部との話し合いを通じて連携関係を醸成

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