メインコンテンツに移動

ヒルドイドクリーム0.3%の製剤学的事項・非臨床試験


ヒルドイドの配合変化に関する情報はこちら

ヒルドイドクリームの被膜1)

試験方法

ヒルドイドクリームを黒色板上に単位面積当たり4.8mg/cm²となるように均一に塗布した。室温条件下で3時間静置後、15分間温浴(40℃)に浸し、目視にて被膜形成の有無を確認した。

結果

  • ヒルドイドクリームは、「被膜形成能」という製剤学的特徴を有することが確認された。
  • ヒルドイドクリームによる被膜は膜を張っている感覚の無い膜であり、軟膏等による「被覆」とは異なる特徴を有する。
    ヒルドイドクリームの被膜写真
    記事/インライン画像

ヒルドイドクリームの被膜形成能1)

被膜形成に関与する有効成分・添加物を明らかにするために、ヒルドイドクリームと有効成分・添加物の種類や濃度が異なる6種類(製剤A~製剤C、製剤X~製剤Z)の実験用水中油型クリーム製剤を調製し、実験を実施した。

試験方法

各製剤を黒色板上に単位面積当たり4.8mg/cm²となるように均一に塗布した。室温条件下で3時間静置後、15分間温浴(40℃)に浸し、目視にて被膜形成の有無を確認した。

結果

製剤 有効成分・添加物 被膜形成能
A ヘパリン類似物質、白色ワセリン、ポリオキシエチレンセチルエーテル、水、その他添加物
B ヘパリン類似物質、白色ワセリン、ポリオキシエチレンセチルエーテル(製剤Aの2倍量配合)、水、その他添加物
C ヘパリン類似物質、白色ワセリン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、水、その他添加物
X ステアリン酸、白色ワセリン、ポリオキシエチレンセチルエーテル、水
Y セトステアリルアルコール、白色ワセリン、ポリオキシエチレンセチルエーテル、水
Z セトステアリルアルコール・セトステアリル硫酸ナトリウム混合物、白色ワセリン、水
  • 被膜形成には有効成分であるヘパリン類似物質ではなく、ヒルドイドクリーム及び製剤X~製剤Zに含まれる上記赤字の添加物が関与することが判明した。

被膜形成能と角層水分量の関係性(モルモット)2)

被膜形成能の有無と角層水分量維持との関係を検討するために、ヒルドイドクリームとヘパリン類似物質を0.3%含有し添加物の種類や濃度が異なる8種類(製剤A~製剤H)の実験用水中油型クリーム製剤を調製し、実験を実施した。

試験概要

方法
各製剤をモルモットの除毛した腹部皮膚に、単位面積当たり4.8mg/cm²となるように均一に塗布し(n=5/製剤)、塗布前、塗布1、3、6、9、24時間後に角層水分量を測定した。角層水分量は、電気伝導度を指標に皮表角層水分量測定装置(SKICON-200EX)のセンサープローブを塗布部位に押し当てて測定した。
解析方法
ヒルドイドクリームとその他の各製剤でF-検定を実施し、等分散の場合はStudentのt-検定、不等分散の場合はAspin-Welchのt-検定を行った。統計学的有意水準は5%未満とした(p<0.05:両側検定)。
記事/インライン画像

*表に記載の添加物以外にも、水中油型クリーム製剤の調剤に必要な添加物を含有している。

結果

  • 被膜形成能を有する製剤群(ヒルドイドクリーム、製剤D~製剤H)は、角層水分量が維持され、被膜形成能が無い製剤群(製剤A~製剤C)は角層水分量が経時的に低下した。
記事/インライン画像
  1. マルホ(株)社内資料:ヒルドイドクリーム0.3%の被膜形成能に関する評価〔G2202071〕
  2. マルホ(株)社内資料:ヒルドイドクリーム0.3%の被膜形成能に対するモルモットを用いた保湿作用に関する検討〔G2202072〕

お問い合わせ

お問い合わせの内容ごとに
専用の窓口を設けております。

各種お問い合わせ

Dermado デルマド 皮膚科学領域のお役立ち会員サイト

医学賞 マルホ研究賞 | Master of Dermatology(Maruho)

マルホ地域連携推進LINE

Web会員サービス

ページトップへ