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爪白癬に対する多施設共同一般臨床試験によるテルビナフィン錠125mg「タカタ」の治療効果の検討


    試験概要

    対象

    22~87歳(平均62.0歳)の爪白癬患者※198例(安全性評価対象※287例、治療効果及び有用性の評価対象※379例)

    方法

    テルビナフィン錠125mg「タカタ」を1日1回1錠、食後に原則24週間経口投与

    調査項目

    臨床所見※4、真菌学的検査、服薬状況、有害事象、臨床検査

    評価項目

    臨床所見

    観察期間終了時に対象爪の混濁比を試験開始時と比較し、「著明改善」「改善」「やや改善」「不変」「悪化」の5段階で判定。

    総合効果

    臨床所見判定と真菌学的効果判定から勘案し、「治癒」「著効」「有効」「やや有効」「無効」の5段階で判定。

    有用性

    総合効果判定と安全性判定から勘案し、「極めて有用」「有用」「やや有用」「無用」「有害」の5段階で判定。

    解析計画

    混濁比の推移は試験開始時の混濁比を基準としてPaired-t検定、各観察日における混濁比改善度の比較はWilcoxon検定を用いた。なお、有意水準は両側5%とした。

    • ※1:第1趾爪に混濁比が5以上認められ、真菌学的検査(KOH直接鏡検)にて菌要素を証明し得た患者
    • ※2:自己都合で来院しなくなった11例を除外
    • ※3:安全性評価対象から有害事象発現のため12週未満で試験を中止した8例を除外
    • ※4:対象爪の混濁比は0~10段階で、肥厚は症状なし(0)、軽度(1)、中等度(2)、高度(3)の4段階で判定した。

    臨床所見(混濁比の推移)

    第1趾爪の混濁比は試験開始時8.14±1.98であったが、4週後以降、すべての観察時において試験開始時と比較して有意な低下が認められ、24週後には3.16±2.29まで低下した。

    記事/インライン画像
    臨床所見(混濁比の推移)

    臨床所見、総合効果、有用性の評価

    臨床所見判定による「改善」以上の改善率は84.8%、総合効果判定による「有効」以上の有効率は74.7%、有用性判定による「有用」以上の有用率は72.1%であった。

    記事/インライン画像
    臨床所見、総合効果、有用性の評価

    有害事象

    安全性評価対象87例中、有害事象は自他覚症状が7例(8.0%)8件、臨床検査値異常が8例(9.2%)16件に認められた。内訳は自他覚症状が胃部不快感3件(3.4%)、頭痛2件(2.3%)、腹部膨満感、気分不良、全身倦怠感各1件(1.1%)、臨床検査値異常がγ-GTP上昇4件(4.6%)、LDH上昇3件(3.4%)、肝機能異常、AST上昇、ALT上昇、CK上昇各2件(2.3%)、白血球数増加1件(1.1%)であった。
    本試験において、重篤な有害事象は認められなかった。

    効能又は効果に関連する使用上の注意
    本剤の投与は、罹患部位、重症度及び感染の範囲より本剤の内服が適切と判断される患者にのみ使用し、外用抗真菌剤で治療可能な患者には使用しないこと。
    用法・用量
    通常、成人にはテルビナフィンとして125mgを1日1回食後に経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。
    用法・用量に関連する使用上の注意
    本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)

    ななくま爪白癬研究会:西日本皮膚科, 70(2), 219(2008)

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