ストロメクトールの薬効薬理
作用機序
イベルメクチンは、無脊椎動物の神経・筋細胞に存在するグルタミン酸作動性Cl-チャンネルに選択的かつ高い親和性を持って結合する1)、2)。これにより、Cl-に対する細胞膜の透過性が上昇して神経又は筋細胞の過分極が生じ、その結果、寄生虫が麻痺を起こし、死に至る。イベルメクチンは、特に、神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)によって活性化される他のリガンド作動性Cl-チャンネルとも弱いながらも相互作用するものと思われる3)。
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- Arena JP, Liu KK, Paress PS, et al: Brain Res Mol Brain Res, 1992; 15: 339-348.
- Cully DF, Vassilatis DK, Liu KK, et al: Nature, 1994; 371: 707-711.
- Kass IS, Wang CC, Walrond JP, Stretton AO: Proc Natl Acad Sci USA, 1980; 77: 6211-6225.