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ラピフォートワイプの副作用情報と対策


ラピフォー®ワイプってどんな薬?

ラピフォー®ワイプは、2022年に発売された本邦初のワイプ型原発性腋窩多汗症治療剤です。汗腺のムスカリンM3受容体へのアセチルコリンの結合を阻害することで、発汗を抑制します。

本剤は、1回使い切りのワイプ剤で、簡便かつ衛生的に使用できます。1日1回、夜就寝前などの一定の時間帯に、両脇に塗布します。薬液は塗布後20~30秒で乾燥するため、すぐに衣服を着ることができます。

ラピフォー®ワイプで副作用が発現したらどう対応すべき?

ラピフォー®ワイプを含め、抗コリン薬には、散瞳、羞明、排尿困難などの副作用が発現する可能性があります。

あらかじめ患者さんには、使用後すぐに手を洗うことをお伝えください。ラピフォー®ワイプは流水で10秒程度洗い流すことで約90%の薬剤が除去できることが示されており、無意識のうちに目に触れて起こる副作用のリスクを下げられます。

副作用についての患者さんへの説明は、具体的な対応策も含めてお伝えする必要があると考えられます。ぜひ、小冊子や患者指導箋をご活用ください。

実際に、ラピフォー®ワイプではどれくらい副作用がみられるの?

ラピフォー®ワイプの市販直後調査よりご紹介します。
本試験の実施期間は2022年5月23日~2022年11月22日の6ヵ月間でした。
6ヵ月間で約31,200人の患者さんに投与され、平均約32.0日の治療日数であったと想定しております(14日分処方×2.29回受診)。
本調査では、174例230件の副作用が収集されました。重篤な副作用の報告はありませんでした。
主な副作用は、口渇39件、散瞳29件、接触皮膚炎25件、羞明23件でした。

眼の調節障害について、散瞳29件、羞明23件、霧視8件が報告されました。

全身性の抗コリン作用については、口渇39件、排尿困難10件、ドライアイ5件、尿閉4件等が報告されました。
尿閉の4件は、患者さんの自覚症状に基づく報告であり、重篤なものではありませんでした。

当該期間中に、発汗減少に伴う熱中症の関連事象は、7例10件報告されました。その内訳は、無汗症と熱中症を発現した2例、無汗症と発熱を発現した1例、無汗症2例、熱中症1例、発熱1例でした。

ラピフォー®ワイプの有効性は?

ラピフォー®ワイプの有効性は、9歳以上の原発性腋窩多汗症患者さんを対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験において検証されています。
試験概要はご覧のとおりです。

主要評価項目である投与開始日と比較した4週後のHDSSが2段階以上改善かつ両腋窩の平均発汗重量が50%以上改善した患者さんの割合は、ラピフォー®ワイプ2.5%群が41.1%、プラセボ群が16.4%で、両群間に統計学的有意差が認められ、ラピフォー®ワイプ2.5%のプラセボに対する優越性が検証されました(検証的解析結果)。両群間の有意差は、投与1週後から認められました(多重性は未調整)。

ラピフォー®ワイプ2.5%群では、副作用の発現頻度は15.5%(26/168例)、主な副作用は、散瞳3.6%(6/168例)、排尿困難3.0%(5/168例)、羞明2.4%(4/168例)でした。本試験において投与中止に至った副作用、死亡例を含む重篤な副作用は認められませんでした。

投与部位に発現した副作用は、ラピフォー®ワイプ2.5%群では、0.6%(1/168例)に発現し、内訳は適用部位皮膚炎が1例でした。

脇汗で悩んでいる患者さんは少なくありません。
原発性腋窩多汗症患者さんの治療に、ぜひラピフォー®ワイプを
ご利用ください。

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