ラピフォートの薬効薬理
作用機序
グリコピロニウムトシル酸塩水和物は、汗腺のムスカリンM3受容体に結合し、アセチルコリンの作用を阻害することで発汗を抑制する1)。
グリコピロニウムの作用機序
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非臨床試験
①ムスカリン受容体に対する親和性(in vitro)1)
グリコピロニウムトシル酸塩水和物のM3受容体に対する阻害定数(Ki値)は、1.78×10-9mol/Lであった。
ムスカリン受容体に対する阻害定数(Ki値)
阻害定数(Ki値)(mol/L) | ||||
---|---|---|---|---|
M1 | M2 | M3 | M4 | M5 |
5.07×10-10 | 2.32×10-9 | 1.78×10-9 | 5.53×10-10 | 2.18×10-9 |
3回の独立した実験の結果から算出した幾何平均値として表示
方法:ムスカリン受容体サブタイプに対するグリコピロニウムトシル酸塩水和物のdose-response curveを作成し、トレーサーとレセプターの結合に対する50%阻害濃度(IC50値)からKi値を算出した。
②発汗抑制作用(マウス)2)
グリコピロニウムトシル酸塩水和物は、ピロカルピン誘発による発汗を有意かつ用量依存的に抑制した。
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方法:マウスの足蹠にグリコピロニウムトシル酸塩水和物2.5%溶液、3.75%溶液、5%溶液、プラセボ液のいずれかを塗布した。
15分後に、3.5%ヨウ素液および10%デンプン液を塗布し、0.25%ピロカルピン溶液を足蹠に皮下投与し、ピロカルピン投与5分後に、発汗によって生じる足蹠表面上の黒点の数をカウントした。
- 1)
- 社内資料:ムスカリン受容体に対する親和性 [CTD2.6.2.2.1]
- 2)
- 社内資料:マウス足蹠における発汗反応に対する作用 [CTD2.6.2.2.2]