強力ポステリザン(軟膏)の二重盲検比較試験を含む臨床成績
試験概要1)
医薬品再評価
国内において実施された二重盲検比較試験、単純盲検比較試験、一般臨床試験の結果を集計した。
対象
痔核、裂肛、肛門部手術創、肛囲湿疹、軽度な直腸炎(直腸潰瘍)の症状を有する患者
評価例数
1632例
投与方法
強力ポステリザン(軟膏)を、1日1~3回適量を症状に応じた期間、患部に塗布又は注入した。
評価項目
疾患別有効率
疼痛、腫脹、出血、そう痒感等の各症状を投与前後で観察し、全症状の改善度を集計。有効、やや有効の2段階で判定した。
症状別改善度
疼痛、腫脹、出血、そう痒感の各症状を投与前後で観察し、消失、改善、不変の3段階で判定した。
安全性
有害事象、臨床検査値
臨床効果1)
国内総計1632例を対象とした二重盲検比較試験2)を含む臨床試験において、本剤は有効率87.3%を示した。
疾患別有効率1)
症状別改善度1)
副作用発現状況
総投与症例1632例中、7例(0.43%)に副作用が認められ、主なものはそう痒感2件(0.12%)、便意1件(0.06%)、適用部位不快感1件(0.06%)等であった。(再評価結果)
調査症例数 | 1,632 |
副作用発現例数(%) | 7(0.43) |
副作用の種類 | 副作用発現件数(%) |
---|---|
皮膚(投与部位) | |
そう痒感 | 2(0.12) |
便意 | 1(0.06) |
適用部位不快感 | 1(0.06) |
適用部位灼熱感 | 1(0.06) |
皮膚炎 | 1(0.06) |
肛門周囲痛・ピリピリ感 | 1(0.06) |
臨床検査値異常変動
本剤に起因する臨床検査値の異常変動は認められなかった。
- 医薬品再評価時評価資料
- 宮池 英夫:薬理と治療,5(5),1412(1977)〔医薬品再評価時評価資料〕