帯状疱疹クイズに挑戦! 第4問の解答
第4問
正解
不正解
次にあげる抗ヘルペスウイルス薬のうち、作用機序が他薬剤と異なるものを1つ選択してください。
正解は
アメナメビル
帯状疱疹治療には主に経口抗ヘルペスウイルス薬が用いられ、現在、臨床で使用されているのはアシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、ファムシクロビル、アメナメビルです。経口抗ヘルペスウイルス薬は作用機序から、核酸類似体とヘリカーゼ・プライマーゼ複合体阻害剤(非核酸類似体)の2種類に分けられます。
核酸類似体は、ヘルペスウイルスが持つ酵素であるチミジンキナーゼによってリン酸化(活性化)され、ウイルスDNAポリメラーゼを阻害するとともに、核酸と競合して合成中のウイルスDNA鎖に取り込まれることでウイルスのDNA複製を阻害します。アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、ファムシクロビルは核酸類似体に分類されます。
一方、ヘリカーゼ・プライマーゼ複合体阻害剤は、ヘルペスウイルスのDNA複製の初期段階に関与するヘリカーゼ・プライマーゼ複合体という酵素のDNA依存的ATPase活性、ヘリカーゼ活性、プライマーゼ活性を阻害することにより、二本鎖DNAの開裂およびRNAプライマーの合成を阻害する新しい機序の薬剤です。核酸類似体とは作用機序が異なるため、従来の薬剤の低感受性株に対しても高い抗ウイルス活性を示します1)2)。アメナメビルはヘリカーゼ・プライマーゼ複合体阻害剤に分類されます。
記事/インライン画像

- Chono,K.,et al.:J Antimicrob Chemother,65(8),1733(2010)
- マルホ株式会社社内資料:ACV低感受性VZVに対するin vitro 抗ウイルス活性