エピデュオの薬効薬理
作用機序
エピデュオゲルはアダパレンによるレチノイド様作用、BPO※による抗菌作用と角層剥離作用を有する。
このように本剤は作用機序が異なり、それぞれ相補的に作用する二つの有効成分1)を含有する配合剤である。
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※BPO(Benzoyl Peroxide):過酸化ベンゾイル
非臨床試験
① アダパレン
レチノイド様作用2-6)
アダパレンは表皮角化細胞に存在するレチノイン酸受容体γに結合後、レチノイドX受容体とヘテロ二量体を形成して標的遺伝子のプロモーター領域に結合する。その結果、遺伝子転写が促進され、タンパク質合成に変化が起こることで、表皮角化細胞の分化が抑制される。② BPO
抗菌作用7, 8)
BPOの分解により生じたフリーラジカル(酸化ベンゾイルラジカルやフェニルラジカルなど)がC. acnes やS. epidermidis など細菌の膜構造・DNA・代謝などを直接障害して、抗菌作用を示す。
角層剥離作用9)
閉塞した毛漏斗部において、BPOの分解により生じたフリーラジカルが、角層中コルネオデスモソームの構成タンパク質を変性させることにより、角質細胞同士の結合が弛み、角層剥離が促進される。
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- ガルデルマ株式会社 社内資料(RARサブタイプ別遺伝子転写促進化活性)
- ガルデルマ株式会社 社内資料(RXRα 遺伝子転写促進化活性)
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