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エキザルベの薬効薬理


    作用機序

    作用部位は皮膚であり、作用機序は、抗炎症作用に加え、白血球遊走能促進作用による局所感染防御作用、肉芽形成促進作用による創傷治癒促進作用を有します1, 2)

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    エキザルベの作用機序

    非臨床試験

    ①白血球遊走能促進作用(in vitro 1)

    青木らの考案した装置を用い、Boyden法に準じて混合死菌浮遊液のin vitro における白血球の遊走能について検討した。対照にはHanks液を用いた。
    混合死菌浮遊液には明らかな白血球遊走活性が認められた。

    多核白血球の遊走活性
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    多核白血球の遊走活性
    マクロファージの遊走活性
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    マクロファージの遊走活性

    ②局所感染防御作用(マウス)2)

    各種被験薬剤をマウスの背部皮内に投与。24時間後、同一部位にブドウ球菌の生菌浮遊液を投与し、局所感染による皮膚炎症反応面積を経日的に測定した。対照には生理食塩液を用いた。
    混合死菌浮遊液群及び混合死菌浮遊液+ヒドロコルチゾン群では炎症面積の縮小がみられ、ブドウ球菌局所感染に対する防御作用が認められた。

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    局所感染防御作用(マウス)

    ③肉芽形成促進作用(ラット)2)

    各種被験薬剤をしみ込ませたPaperdiscをラット腹部に挿入。7日目に摘出し、周囲に新生した肉芽の乾燥重量を測定した。対照には0.5%CMC生理食塩液を用いた。
    ヒドロコルチゾン群では肉芽形成の抑制が認められたのに対し、混合死菌浮遊液群及び混合死菌浮遊液+ヒドロコルチゾン群では肉芽形成の促進作用が認められた。

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    肉芽形成促進作用(ラット)

    ④創傷治癒促進作用(ラット)2)

    ラット背部に皮膚切開を加え、中央部を1針縫合後、混合死菌浮遊液を1日2回滴下。6日目に皮膚切片を採取し、創の癒着力(張力)を測定した。対照には生理食塩液を用いた。
    混合死菌浮遊液群は創の癒着力の増強を示し、創傷治癒促進作用を有することが認められた。

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    創傷治癒促進作用(ラット)

    ⑤抗炎症作用(ラット)2)

    • 血管透過性亢進抑制作用
      被験薬剤を懸濁した0.5%carrageenin生理食塩液0.1mLをラット腹部皮内に注射後、ただちに0.5%Evans blueを静脈内に投与。2時間後、皮膚表面から青染面積を測定し、対照群に対する縮小率を求めた。対照群には薬剤未懸濁のcarrageenin生理食塩液を投与した。混合死菌浮遊液群では透過性の亢進が認められたのに対し、ヒドロコルチゾン群及び混合死菌浮遊液+ヒドロコルチゾン0.25mL群では血管透過性の抑制作用が認められた。
    • Carrageenin足蹠浮腫抑制作用
      被験薬剤を懸濁した1%carrageenin生理食塩液0.1mLをラット後肢足蹠皮下に注射。以後6時間まで後肢容積を測定し、対照群に対する浮腫抑制率を求めた。対照群には薬剤未懸濁のcarrageenin生理食塩液を投与した。
      混合死菌浮遊液群では2時間以降、4時間まで浮腫の亢進が認められたのに対し、ヒドロコルチゾン群及び混合死菌浮遊液+ヒドロコルチゾン群では2時間以降、6時間まで足蹠浮腫の抑制作用が認められた。
    • CMC嚢胞形成抑制作用
      被験薬を懸濁した2%CMC生理食塩液5mLをラット背部皮下に注射。6時間後、嚢内貯留液0.2mLを採取して白血球数とたん白質量を測定し、対照群に対する滲出抑制率を求めた。対照群には薬剤未懸濁のCMC生理食塩液を投与した。
      混合死菌浮遊液群では滲出促進の傾向が認められたのに対し、ヒドロコルチゾン群及び混合死菌浮遊液+ヒドロコルチゾン群では滲出抑制作用が認められた。
    1. 青木隆一、玉井敏夫:薬理と治療. 1974;2(9), 1463.
    2. 高橋耕一ら:薬理と治療. 1977;5(2), 397.

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