湿疹・皮膚炎の治療
湿疹・皮膚炎の治療
原因が明らかでない湿疹の治療1)
原因が明らかでない湿疹に対してはステロイド薬の外用、抗ヒスタミン薬の内服を行います。
接触皮膚炎の治療1,2)
接触皮膚炎治療の基本は接触源を同定し除去することです。
接触皮膚炎の原因となる刺激物質、アレルギー性物質との接触を回避することで完治も期待できます。
治療薬は、ベリーストロングクラス以上のステロイド外用薬塗布が第一選択となります(顔面も同様に1週間程度の使用なら問題ありません)。
皮疹が広範囲にわたり、強い浮腫を伴う場合は短期間のステロイド薬の内服も検討します。
そう痒を伴う場合は、補助的に抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服を行います。
脂漏性皮膚炎の治療1,2)
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- 石鹸やシャンプーを用いた適切な患部の洗浄
- 脂漏部位を清潔に保ち、生活リズムを整えることが大切です。
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- ステロイド外用薬(クリーム、ローション)
- 弱めのステロイド外用薬を使用します。
ステロイド外用薬による治療中止後は、症状の再燃に注意が必要です。
また、長期間の使用により皮膚萎縮、毛細血管拡張など局所性の副作用がみられることがあります。
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- 抗真菌薬
- 思春期以降の鱗屑を伴う脂漏性皮膚炎ではMalassezia 属が増殖している場合が多いため、抗真菌薬の外用、抗真菌薬を含んだシャンプーの使用が効果的です。
- 清水宏:あたらしい皮膚科学 第3版. 中山書店, pp116, 118, 125, 2018
- 落合慈之 監修, 五十嵐敦之 編集:新版 皮膚科疾患ビジュアルブック. 学研メディカル秀潤社, pp29, 38, 2012