デルマクイック爪白癬の検体採取方法
白癬菌由来抗原の抽出原理
白癬菌の細胞壁に存在する多糖を界面活性剤のミセルで包み込み、水相に可溶化して、抽出します。これが、白癬菌由来抗原となります。
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Reprinted from Curr Opin Microbiol., 2(4), G J Smits et al, Cell wall dynamics in yeast, 348-52., Copyright(1999), with permission from Elsevier
検体採取方法
- ① 皮膚真菌症診断・治療ガイドラインに従って検体を採取し、キット付属のテストチューブに加えます。採取器具は清浄なニッパー型爪切り、剪刃(外科用ハサミ)等を用いてください。
- ② 検体の採取は皮膚真菌症診断・治療ガイドラインに従い、教育訓練を十分に受けて習熟した医師により行ってください。
- ③ 検体はおよそ1mg以上の量を採取してください。
遠位側縁爪甲下爪真菌症(DLSO)
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爪甲剝離部位や爪の先端部を除去し、できるだけ爪の基部に近いところで、深部(爪床に近い部位)を検査材料とする。爪の奥深くを採取できない場合は、爪甲剝離の下に存在する皮膚の表面(実際は爪床)を採取して検査材料とする。
表在性白色爪真菌症(SWO)
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白濁した爪の表面をニッパー型爪切りや剪刀(外科用ハサミ)で削り取って、それを検査材料とする。
<参考>
爪検体1mgは、およそ爪1mm3に相当します。
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- 本キットは爪中の白癬菌由来抗原の検出キットです。鱗屑、頭皮、毛髪などその他の検体には使用できません。
- 皮膚真菌症診断・治療ガイドラインに従った採取法により、1mg以上の検体を採取してください。採取法や採取量が不適切な場合、偽陰性若しくは判定できないことがあります。
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- 1)GJ Smits et al : Current Opinion in Microbiology. 2 : 348-352, 1999