デルマクイックHSVの相関性試験
相関性試験1)
リアルタイムPCR法との比較
デルマクイックHSV(本製品)とリアルタイムPCR法との相関性は、検体採取部位を問わない皮膚擦過物で、陽性一致率78.8%(108例/137例)、陰性一致率99.2%(121例/122例)、全体一致率88.4%(229例/259例)でした。
リアルタイムPCR法 | ||||
---|---|---|---|---|
陽性 | 陰性 | 合計 | ||
本製品 | 陽性 | 108 | 1* | 109 |
陰性 | 29** | 121 | 150 | |
合計 | 137 | 122 | 259 |
陽性一致率
78.8%(108例/137例)
陰性一致率
99.2%(121例/122例)
全体一致率
88.4%(229例/259例)
*本製品(陽性)、リアルタイムPCR法(陰性)1例/1例 臨床所見で帯状疱疹と診断された患者さん
**本製品(陰性)、リアルタイムPCR法(陽性)25例/29例 臨床所見で単純ヘルペスと診断された患者さん
本製品(陰性)、リアルタイムPCR法(陽性)4例/29例 臨床所見で単純ヘルペス以外の疾患と診断された患者さん
■ 不一致例に関する考察
* 本製品の偽陽性と考えられました。
** 本製品の偽陰性と考えられました。検体のHSV抗原量が本製品の検出限界以下であった可能性が考えられました。
《参考データ》検体採取部位別におけるリアルタイムPCR法との比較
皮膚擦過物(性器以外)
リアルタイムPCR法 | ||||
---|---|---|---|---|
陽性 | 陰性 | 合計 | ||
本製品 | 陽性 | 51 | 1 | 52 |
陰性 | 10 | 69 | 79 | |
合計 | 61 | 70 | 131 |
陽性一致率
83.6%(51例/61例)
陰性一致率
98.6%(69例/70例)
全体一致率
91.6%(120例/131例)
性器由来検体
リアルタイムPCR法 | ||||
---|---|---|---|---|
陽性 | 陰性 | 合計 | ||
本製品 | 陽性 | 57 | 0 | 57 |
陰性 | 19 | 52 | 71 | |
合計 | 76 | 52 | 128 |
陽性一致率
75.0%(57例/76例)
陰性一致率
100%(52例/52例)
全体一致率
85.2%(109例/128例)
既承認品との比較(性器由来検体)
本製品と既承認品との相関性は、性器由来の皮膚擦過物で、陽性一致率94.4%(51例/54例)、陰性一致率91.9%(68例/74例)、全体一致率93.0%(119例/128例)でした。
既承認品 | ||||
---|---|---|---|---|
陽性 | 陰性 | 合計 | ||
本製品 | 陽性 | 51 | 6* | 57 |
陰性 | 3** | 68 | 71 | |
合計 | 54 | 74 | 128 |
陽性一致率
94.4%(51例/54例)
陰性一致率
91.9%(68例/74例)
全体一致率
93.0%(119例/128例)
*本製品(陽性)、既承認品(陰性)6例/6例 リアルタイムPCR法で陽性
**本製品(陰性)、既承認品(陽性)3例/3例 リアルタイムPCR法で陽性
■ 不一致例に関する考察
* 既承認品の偽陰性と考えられました。
** 本製品の偽陰性と考えられました。
いずれも、検体のHSV抗原量が本製品又は既承認品の検出限界以下であった可能性が考えられ、2本の滅菌綿棒間で採取されたウイルス量の違いが一因であると考えられました。
- 対象:
- 臨床所見でHSV感染症の疑いがある患者さんとHSV感染症以外の疾患の疑いがある患者さんの、性器又は皮膚(性器以外)に発現した、皮疹(水疱・膿疱)の内容物又はびらん・潰瘍のぬぐい液を採取して検体としました。
- 方法:
- 皮膚擦過物(性器以外)の場合は、本製品及びリアルタイムPCR法でHSV抗原の有無を、性器由来検体の場合は、本製品、リアルタイムPCR法及び既承認品でHSV抗原の有無を確認しました。検体採取にあたり、皮膚擦過物(性器以外)は滅菌綿棒を1本、性器由来検体は滅菌綿棒を2本(本製品と既承認品で各1本)使用しました。リアルタイムPCR法には、抗原検査キットの検体抽出液の残液を用いました。
-
- 社内資料:相関性に関する資料(体外診断用医薬品製造販売承認申請書添付資料)