患部の状態別にみた薬剤選択(外用薬)の例
患部の滲出液や潰瘍の状態により、適応となる薬剤(外用薬)は異なります。
- 監修:
-
- 札幌皮膚科クリニック 根本 治 先生
滲出液の状態別にみた薬剤選択(外用剤)の例
創面 | 滲出液が多い場合 | 滲出液が少ない場合 | |
---|---|---|---|
壊死組織除去 |
記事/インライン画像
![]() |
|
|
感染制御 |
記事/インライン画像
![]() |
|
|
|
|||
肉芽形成 ・ 上皮化 |
記事/インライン画像
![]() 記事/インライン画像
![]() |
|
|
|
潰瘍の状態別にみた薬剤選択の例
壊死組織が付着している潰瘍 | ブロメライン軟膏、スルファジアジン銀、デキストラノマー | |
---|---|---|
感染を伴う潰瘍 | ヨウ素軟膏、スルファジアジン銀、白糖・ポビドンヨード配合製剤 | |
浅い潰瘍 | 創面保護 | アズレン、酸化亜鉛 |
上皮形成 | アクトシン軟膏、プロスタグランジンE1 | |
深い潰瘍 | 肉芽形成 上皮形成 |
アクトシン軟膏、トレチノイントコフェリル、プロスタグランジンE1、トラフェルミン |
壊死組織がとれ感染がない場合は、ポリウレタンフィルムが使用できます。
滲出液が多い場合はポリウレタンフィルム注)に穴を開けガーゼなどに吸収させます。
注)他のドレッシング材が用いられることがあります。
注)ポリウレタンフィルムの使い方のポイント
- ポリウレタンフィルムの穴開け
記事/インライン画像
ポリウレタンフィルムは発泡スチロールを台にして、注射針(18ゲージ)で潰瘍サイズにあたる部分に穴を開けます。
- 潰瘍が浅い場合
記事/インライン画像
アクトシン軟膏のような外用剤を塗布した後に、ポリウレタンフィルムをしっかりと患部に密着させてください。
- 潰瘍が深い場合
記事/インライン画像
ポリウレタンフィルムを潰瘍底に密着させてください。
そのくぼみに尿取りパッドのようなよく吸収できる素材で、隙間がないようにします。記事/インライン画像 - 毎日のフィルムの取り換えは不要
ポリウレタンフィルムが汚れたり、ずれたりしない限りは、3~4日貼り続けることができます。