アクトシン軟膏3%の長期外用試験
試験概要
対象
褥瘡患者
評価例数
有効性115例、安全性139例
投与方法
潰瘍部の壊死組織除去・消毒・洗浄後、1日1回適量を患部にガーゼにのばして貼付あるいは直接塗布した。
投与期間
16週間
評価項目
全般改善度、安全性
有効性(全般改善度)
有効率(「改善」以上)は68.7%(79/115例)、完全治癒率(「治癒」の割合)は37.4%(43/115例)であった。
副作用
139例中副作用が認められた症例はなかった。
- 使用上の注意
重要な基本的注意(一部抜粋) -
- ・本剤による治療は保存的治療であることに留意し、約6週間以上使用しても症状の改善が認められない場合には、外科的療法等を考慮すること。
- ・広範囲な創面に本剤を大量かつ長期に使用する場合は、ブクラデシンナトリウムを全身的投与した場合と同様の症状があらわれることがあるので、定期的に血圧、脈拍数、心電図、尿量、全身状態、血糖値等を観察し、異常が認められた場合には休薬等の適切な処置をとること(特に乳児、幼児、小児の場合は注意する)。
- ・潰瘍の改善に伴って形成される新生肉芽は、軽微な刺激により新生血管が損傷し、出血症状を招くことがあるので、ガーゼの交換等の処置は十分注意して行うこと。
- 適用上の注意(一部抜粋)
- 使用時の前処置:
本剤には抗菌作用はないので以下について注意すること。- ・潰瘍面を清拭消毒後、貼付又は塗布すること。
- ・感染があらわれた場合には、抗生物質を投与するなどの適切な処置を行い、経過を観察すること。
川原 繁ら:西日本皮膚科 2000; 62(4): 540
沖縄地区褥瘡治療研究会:西日本皮膚科 2000; 62(5): 672