子どものアトピーのかゆみ、
「なくしてあげたい」をあきらめないで。

かゆみを早めに 抑える治療を 始めませんか?
アトピーのみかた

監修:生駒晃彦(日本専門医機構認定 皮膚科専門医
マルホ株式会社シニアメディカルディレクター)

子どものアトピーのかゆみ、
「なくしてあげたい」をあきらめないで。

かゆみを早めに 抑える治療を 始めませんか?
アトピーのみかた
監修:生駒晃彦(日本専門医機構認定 皮膚科専門医
マルホ株式会社シニアメディカルディレクター)

こんなお悩みありませんか?

つい、かきすぎて
血が出てしまう

かゆみであまり
集中できない

かゆみで眠ることが
できない

「かゆみをなくしてあげたい」
その思い、あきらめないで。

ステロイド外用薬や保湿剤でしっかりケアをしているのに…炎症などの症状は治まっているのに…我慢ができないかゆみ。炎症の状態に関わらず、かゆみに悩んでいるお子さんのために、従来の治療とは異なるアプローチでかゆみを抑える薬が続々と登場しています。

受験生の保護者の方へ
試験や勉強のストレス、生活リズムの変化などが原因で、かゆみが悪化することがあります。
しっかり眠れず集中力が下がるなど、かゆみは学習に大きな影響があるので、受験対策の一環として、はやめにかゆみ治療を相談しましょう。

代表的な治療薬

かゆみの原因物質に直接
アプローチする薬も続々登場。

1950年代
ステロイド外用薬

1999年 免疫抑制剤 外用薬
2008年 免疫抑制剤 内服薬

2020年前後~

2018年
抗体医薬品(抗IL-4/13受容体抗体)

2020年
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害 外用薬
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害 内服薬

2022年
ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害
外用薬

2022年
抗体医薬品(抗IL-31受容体A抗体)
2023年
抗体医薬品(抗IL-13抗体)

2024年
芳香族炭化水素受容体(AhR)調整
外用薬

近年、特に注目されているのが、抗体医薬品(生物学的製剤)による治療です。これらの治療薬は、アトピー性皮膚炎の炎症やかゆみの原因物質(サイトカイン)のはたらきをピンポイントで抑えることで、高い効果が期待されています。

アトピー性皮膚炎は適切な治療を続ければ、かゆみなどによる日常生活への支障がない状態(寛解)を目指せます。治療法は患者さん一人ひとりの症状や状態によって異なりますので、お医者さんと相談し、ご自身に合った治療法を見つけることが大切です。

近年に登場した治療薬

注射剤

抗体医薬品(生物学的製剤)
アトピー性皮膚炎の病態に関わる物質(サイトカイン)のはたらきを抑制・阻害します。炎症を引き起こすサイトカインであるIL-4/13のはたらきを抑える薬剤があり、また、かゆみを誘発するIL-31のはたらきを抑える新たな選択肢も登場しています。
※IL-31のはたらき 神経に作用してかゆみを引き起こす神経を伸ばしてかゆみ過敏状態にする(通常は感じない程度のかゆみをかゆいと感じる状態にする)。
抗体医薬品(生物学的製剤)による治療も保険が適用されます。 抗体医薬品(生物学的製剤)での治療は、公的医療保険が適用されます。さらに治療費の負担を軽減するため、高額療養費制度や医療費控除もあります。
お子さんや学生の場合、お住まいの自治体によっては医療費の助成等が適用になることもあります。詳しくは自治体にお問い合わせください。

外用薬(塗り薬)・内服薬

ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬
ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬
アトピー性皮膚炎の病態に関わる物質(サイトカイン)の働きを抑制・阻害します。
芳香族炭化水素受容体(AhR)調整 外用薬
皮膚の細胞内にある「AhR」という受容体に作用し、皮膚の炎症を抑制します。

アトピーのかゆみ
セルフチェック

当サイトにおける診断はその疾患の可能性を示唆するものであり確実な診断結果を示すものではありません。確実な診断と治療のためにも、医療機関での検査・受診を行なってください。
CHECK.01
お子さんはおいくつですか?
CHECK.02
アトピー性皮膚炎と診断されて、ステロイド外用薬などでの治療をしていますか?
CHECK.03
かゆみに対して、抗ヒスタミン剤などの抗アレルギー薬での治療をしていますか?
CHECK.04
直近24時間のかゆみ(日中および夜間)の程度はどのくらいでしたか?
当てはまるスコアを選んでください。
日中と夜間でスコアが違う場合、高い方のスコアを選んでください。
日中夜間
ぜんぜん
かゆくない
ぜんぜん
かゆくない
たまに体が
ムズムズするが、
かくほどではない
かかなくても
ねむれる
たまに手がゆき
かるくポリポリかく
かけば
ねむれる
かゆくて
授業やゲームに
あまり集中できない
よる、かゆくて
目がさめる
かゆくて、
勉強やゲームが
できない
かゆくて
よるねむれない
日中夜間
ほとんどかゆみを
感じない
ほとんどかゆみを
感じない
時にむずむずするが
かくほどではない
かかなくても眠れる
時に手がゆき、
軽くかく
かけば眠れる
かなりかゆく、
人前でもかく
かゆくて目がさめる
いてもたっても
いられないかゆみ
かゆくて
ほとんど眠れない
中川秀己, 川島 眞.: 西日皮膚. 2006;68:553-565.より改変 川島 眞, 他.: 臨床皮膚科. 2002;56:692-697.より改変
オキサミド臨床研究班:西日皮膚 45:432, 1983より改変
CHECK.05
回答いただいた程度のかゆみは、どのくらい続いていますか?
チェック結果
従来の治療でかゆみが改善していない可能性が高いので、お医者さんに相談しましょう。
炎症などの症状の程度に関わらず、「かきすぎて服が汚れてしまう」「夜中にかいてぐっすり眠れない」など日常生活に支障がある場合は、かゆみの原因物質に働きかける治療を受けられる可能性があります。
※かゆみを誘発する物質(サイトカイン)。中でもIL-31は、それ自体がかゆみ物質としてはたらくだけでなく、通常は感じない程度のかゆみをかゆいと感じる状態にして、かゆみを悪化させる。
従来の治療でかゆみを抑えられているようですが、日常生活に支障がある場合はお医者さんに相談しましょう。
炎症などの症状の程度に関わらず、「かきすぎて服が汚れてしまう」「夜中にかいてぐっすり眠れない」など日常生活に支障がある場合は、かゆみの原因物質に働きかける治療を受けられる可能性があります。に働きかける治療を受けられる可能性があります。
※かゆみを誘発する物質(サイトカイン)。中でもIL-31は、それ自体がかゆみ物質としてはたらくだけでなく、通常は感じない程度のかゆみをかゆいと感じる状態にして、かゆみを悪化させる。
まずはお医者さんに相談して、従来の治療から始めましょう。
ステロイド外用薬などの塗り薬や抗ヒスタミン剤などの抗アレルギー薬での治療を実施しても、「かきすぎて服が汚れてしまう」「夜中にかいてぐっすり眠れない」など日常生活に支障がある場合は、かゆみの原因物質に働きかける治療を受けられる可能性があります。
※かゆみを誘発する物質(サイトカイン)。中でもIL-31は、それ自体がかゆみ物質としてはたらくだけでなく、通常は感じない程度のかゆみをかゆいと感じる状態にして、かゆみを悪化させる。

かゆみ治療を
はじめる方法

「かゆい」の先にある悩みを
お医者さんに伝えよう。

かゆみはお子さん自身にしかわからない「自覚症状」です。
お子さんのかゆみに合った治療をはじめるためには、どれほどかゆいのか、お子さんやご家族がどのように困っているかを、お医者さんに正しく伝えることが大切です。

お医者さんに伝えるポイント

  • かゆみのために困っていること

    ・無意識に掻いてしまう

    ・掻いた傷が目立って恥ずかしい

    ・掻きすぎて、血が出てしまう など

  • 今実施している治療では、かゆみを我慢できないこと

  • 抗体医薬品などの、かゆみを早めに抑える治療を受けたいこと

受診時にこのメモをお医者さんに見せる、またはメモを見ながらお医者さんに相談することで、相談したいことを過不足なく伝えることができます。

かゆみの相談メモを記入する

受診時に「ITCH TRACKER」で計測した睡眠中に掻いた時間の記録をお医者さんに見せながら相談することで、睡眠中の掻きむしりの実態を伝えることができます。

ITCH TRACKERをダウンロードする

かゆみ治療の相談Q&A

アトピー性皮膚炎のかゆみだけでお医者さんに相談しても良いものでしょうか?

かゆみはアトピー性皮膚炎の主な症状のひとつです。
主治医は、お子さんのいろいろな症状を見て、知って、アトピー性皮膚炎が良くなっているのか、悪くなっているかの判断材料にします。
こちらから見える部位の皮膚にかいた痕(あと)や、かきこわしの痕が残っているお子さんであれば、主治医も「かゆいんだな」とわかります。

ですが、通常は、かゆみはお子さん自身にしかわからない「自覚症状」ですので、相談して良い悪いというよりも、相談していただきたいです。

どの程度のかゆみなら、お医者さんに相談しても良いものでしょうか?

相談して良い悪いの線引きはありません。お子さんやご家族が困っているなら、相談していただくことに迷う必要はありません。

今まで診てもらってきたお医者さんに、突然かゆみについて相談しても大丈夫ですか?

なんの問題もありません。かゆみのつらさはお子さんやご家族にしかわかりません。

かゆみで困っているのだということを相談してもらうことによって、かゆみ対策のスキンケアや生活へのアドバイスをしたり、治療の別の選択肢を提案したりできる可能性もあります。

かゆみ治療の第一歩は
かゆみの相談です。

治療内容によっては保険が適用になります。
まずはお医者さんに相談して、一緒にかゆみに悩まない生活を目指しましょう。

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