ファロムドライシロップ小児用10%の特徴
- 日本で開発された世界初のペネム環を基本骨格とした経口抗生物質です。
- 黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、肺炎球菌、腸球菌等のグラム陽性菌に高い抗菌力を有します。さらに、大腸菌、インフルエンザ菌等のグラム陰性菌に対しても抗菌力を有します(in vitro) 1-3)。
- ペニシリン耐性肺炎球菌に対して抗菌力を有します(in vitro) 2)。
- 咽頭・喉頭炎、扁桃炎等の呼吸器感染症、中耳炎等の耳鼻科感染症、伝染性膿痂疹等の皮膚感染症に加え、猩紅熱、百日咳に対しても有用です。
- 各種β-ラクタマーゼに分解されにくい結果が得られています(in vitro) 4, 5)。
- 溶解時に澄明となる飲みやすいオレンジ味のドライシロップ剤です。
- 承認時までの臨床試験において、総症例587例中報告された副作用は48例(8.2%)で、主な副作用は下痢35件(6.0%)、軟便9件(1.5%)等でした。
また、主な臨床検査値の変動としては、好酸球増多22件(6.8%)、ALT(GPT)上昇15件(4.9%)、AST(GOT)上昇11件(3.6%)等が認められました。
市販後の使用成績調査において、総症例3,613例中報告された副作用は367例(10.2%)で、主な副作用は下痢・軟便349件(9.7%)、発疹10件(0.3%)、嘔吐4件(0.1%)、蕁麻疹3件(0.1%)等でした。(再審査終了時)
なお、重大な副作用としてショック、アナフィラキシー、急性腎障害、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、間質性肺炎、肝機能障害、黄疸、無顆粒球症、横紋筋融解症があらわれることがあります。また、類薬でPIE症候群が報告されています。
電子添文の副作用をご参照ください。
- 那須 孝昭ら:Chemotherapy, 42(Sー1), 72(1994)
- 小林 寅喆ら:化学療法の領域, 23(11), 75(2007)
- 那須 孝昭ら:Pharma Medica, 15(10), 143(1997)
- 井上 栄子ら:Chemotherapy, 42(Sー1), 1(1994)
- 那須 孝昭ら:Chemotherapy, 42(Sー1), 25(1994)