皮脂欠乏症とは
監修:東京女子医科大学 名誉教授 川島 眞 先生
皮脂欠乏症とは
皮膚表面の皮脂が減少することにより角層の水分量が減少して、乾燥を生じる疾患です。
発症原因
年齢 | 皮脂分泌量の少ない乳幼児や小児、加齢に伴い皮膚表面の皮脂や角質細胞間脂質・天然保湿因子などが減少する高齢者 |
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季節 | 外気の乾燥、気温低下により発汗量が減少する秋~冬 |
生活習慣 | 体の洗いすぎや過度な冷暖房の使用 |
原疾患 | アトピー性皮膚炎などの乾燥を伴う皮膚疾患、糖尿病などの内臓疾患 |
乾燥を悪化させる治療 | 血液透析や一部の抗がん剤治療など |
症状
はじまり

皮脂欠乏症の初期では、皮膚表面がざらつき、白い粉をふいたような鱗屑がみられる。また、痒みに敏感になる。
悪化すると

亀甲状に皮膚がひび割れを生じる上、痒みが強くなる。
さらに悪化すると

さらに進行して炎症(湿疹)を伴うようになると皮脂欠乏性湿疹に至る。夜眠れないほどの痒みを伴う場合もある。
写真提供:東京女子医科大学 名誉教授 川島 眞 先生
好発部位
下腿や大腿、腰回り、わき腹などに好発します。