皮脂欠乏症の主な原因:糖尿病

監修:東京女子医科大学 名誉教授 川島 眞 先生

糖尿病患者の保湿スキンケア

糖尿病足病変のフットケア

足底部の皮膚は無毛で皮脂腺がなく、エクリン汗腺が多く開口しています。糖尿病患者は自律神経障害による足の発汗量低下が認められます。その一方で、角層が厚く、皮膚が浸軟すると皮膚バリア機能が低下し、真菌など外部の微生物などの侵入が容易になり、感染から足病変の発症や重症化を招きやすい状態となります。特に足趾間は密着し浸軟しやすい部位であるため、足白癬などを生じやすくなります1)
このような糖尿病足病変は疼痛を伴うことが少なく、発見が遅れて重症化することが多いため、早期から危険因子を把握し、ケアを行うことが重要です2)

1)大浦 紀彦:下肢救済のための創傷治療とケア, 照林社, 2011

2)菊池 美智子:看護技術, 61(5), 467-480, 2015-4増

フットケアの方法(清潔・保湿)3)

足を清潔にする

入浴または足浴をして角質を軟らかくする。
入浴等が困難な場合は蒸しタオルで足を包むようにしてもよい。

図:足を清潔にする

角化ケアを行う

角質が肥厚し、角化している場合はやすりを用いてなめらかになる程度に角質を削る。
やすりを往復させると削りすぎてしまうことがあるため、上から下へ一定方向に擦る。

図:角化ケアを行う

保湿剤を足全体に塗布する

保湿剤を手に取り、足底に点在させてから足全体に塗り広げる。
指先だけでなく手のひら全体を使って塗布する。

図:保湿剤を足全体に塗布する

3)酒井 宏子:糖尿病ケア 春季増刊, 218-220, 2015

患者自身が行うフットケアの指導項目

足の保清とスキンケア、爪のケアなど、患者自身が行えるフットケアを指導します。
必要な項目は患者によって異なります。

足趾間まで毎日よく見る 皮膚乾燥を避ける
視力障害があれば他の人が見る 靴下は毎日替える
足趾までよく洗って乾かす シームレスの靴下がよい
洗う湯は37℃以下とする 爪はストレートにカットする
裸足で外出しない 胼胝は自身で削らない
胼胝を薬で自己処置しない 定期的に医師・看護師の診察を受ける
靴の中の異物確認する 足に異常が出たらスタッフにすぐ連絡する
視力低下があれば自身で爪を切らない

西田 壽代監修:日本フットケア学会編:はじめよう!フットケア, 第3版, 日本看護協会出版会, 2013

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