巻き爪マイスターを適切にご使用いただくために

2022.10.14

巻き爪マイスターを適切にご使用いただくために

巻き爪マイスターは、巻き爪(過度にわん曲した爪)を矯正するための医療機器です。コイルばねに内蔵された超弾性合金ワイヤの弾性力によって、矯正具を装着している間に爪のわん曲が徐々に矯正されます。

 

巻き爪マイスターの特徴

  • ●超弾性合金ワイヤが、持続的に爪のわん曲を矯正します。
  • ●ワイヤをコイルが抱合する設計であり、安全性に配慮しています。
  • ●ばねの伸縮を利用して、フックを爪側縁に引っかけることで、比較的短時間で装着できます。
  • ●爪を自然な形で矯正できる設計です。また、爪の根元側の矯正効果も期待できます。
巻き爪マイスターの特徴
上から見た図
上から見た図
正面から見た図
正面から見た図

適応サイズ

  • 目安として、わん曲に沿った爪の横幅(図のa)が
    14-16mmの方はSSサイズ、
    17-19mmの方はSサイズ、
    20-22mmの方はMサイズ、
    23-25mmの方はLサイズが選択されます。
  • 適応サイズ

*爪の横幅が14-25mmの範囲を大きく外れる場合は装着いただけません。

装着の流れ

■装着の流れ

  • ①爪幅を測ります。爪幅を測ります
  • ②Uフックを爪側縁に引っかけます。Uフックを爪側縁に引っかけます
  • ③専用工具でUフックを潰し、爪に固定します。専用工具でUフックを潰し、爪に固定します

*装着には専用工具が必要です。医療機関において、医療担当者が爪の状態を確認してから装着します。患者さんご自身やご家族による装着はお控えください。

■装着例
一般的な形状の巻き爪から不規則な形状の巻き爪まで、広くご使用いただけます。

一般的な形状の巻き爪
一般的な形状の巻き爪
→
装着直後
装着直後
不規則な形状の巻き爪
不規則な形状の巻き爪
→
装着直後
装着直後
不規則な形状の巻き爪
→
装着直後
不規則な形状の巻き爪
→
装着直後

■装着にあたっての注意
巻き爪マイスターは、Uフックを爪に引っかけて装着しますので、爪の長さは1~2mm程度伸ばし、また、角は残すようにしてください。爪が短かったり、爪の角を斜めに切りすぎたりしている場合は、巻き爪マイスターが外れやすくなるため注意してください。

装着にあたっての注意

*足の親指の爪は個人差がありますが、成人でおおよそ20日で1mm伸びるといわれています。

治療期間の目安

巻き爪マイスターの治療は、通常、1~2ヵ月装着を続けていればわん曲は改善しますが、個人差があり、重度の巻き爪の方では3ヵ月以上かかる場合もあります。痛みがなくなり、わん曲が改善されるまでは治療を継続しましょう。巻き爪マイスターを取り外すと、再び爪がわん曲してくることがありますので、必要に応じて定期的に治療を行い、痛みのない状態を維持しましょう。

治療期間の目安

日常生活の注意点

●装着の後は医療用テープなどで保護しましょう。
睡眠中や靴下などの脱ぎ履きの際に矯正具が外れにくくなり、また、周囲の皮膚や靴下、ストッキングが傷つくのを防ぎます。

テープ貼付の例
テープ貼付の例

*テープを貼るときは、引っ張らずに(伸ばさずに)貼ってください。 *テープは衛生面を考慮し、入浴時などに取り換えてください。 *テープを剥がすときは、矯正具が外れないよう下図の矢印で示した方向に剥がすイメージで、ゆっくり剥がしてください。

テープを剥がすとき

●装着中の運動について
装着部に強い力がかかると矯正具が外れやすくなるため、注意してください。特に、サッカーや水泳など、爪に負荷がかかるような激しい運動はできる限り控えてください。

装着中の運動について

●装着中の入浴等について
巻き爪マイスターを装着したままご入浴いただけます。衛生のため、矯正具を装着した部分も石鹸などでやさしく洗浄し、入浴後はよく乾かして清潔を保つようにしてください。温泉への入浴や海水浴も問題はありませんが、矯正具の錆びを防ぐため、最後には水道水でよく洗ってください。

装着中の入浴等について

よくある質問

Q.1:治療中に痛みが出てくることはありますか。
A.1:通常、治療中の痛みはありません。もし、痛み、刺激や違和感、肌のかぶれなどの異常が生じた場合は治療を行った医療機関を受診してください。
Q.2:巻き爪マイスターの治療費はいくらですか。
A.2:巻き爪マイスター(以下、矯正具)を含む矯正治療は、自費診療(保険外診療)として行われており、治療法や料金は医療機関によってそれぞれ異なりますので、医療機関のWebサイト等でご確認ください。
目安として、初回治療費は6,000円~15,000円前後(矯正具費用含む)、2回目以降の治療費は、矯正具の調整のみの場合は1,000~2,000円程度、矯正具本体を交換する場合は初回治療費と同額程度かかることが多いようです。
Q.3:治療中に爪が伸びてきたらどうしたらいいですか。
A.3_1:巻き爪マイスターの取り扱いについて
治療を継続する場合は、ご自身で巻き爪マイスターを爪の根元側に押し込んでいただくか、装着した医療機関を再診して医師による器具の調整を受けてください。調整が難しい、または、製品劣化などの理由から、巻き爪マイスターの継続使用が難しい場合は、新しい製品と交換することもあります。
治療を終了する場合は、巻き爪マイスターの両端のUフック部分つま先側にゆっくりずらして外してください。一度取り外した巻き爪マイスターは再使用しないでください。

A.3_2:爪切りについて
巻き爪マイスターが装着されたまま、伸びた爪を切っていただいて構いません。その際、巻き爪マイスターが外れないようにするために、爪を切りすぎないように注意してください。
巻き爪マイスターを装着したまま爪を切っている例
巻き爪マイスターを装着したまま爪を切っている例
Q.4:装着したままMRI検査を受けてもよいですか?
A.4:MRI検査の際には外していただきますようお願いいたします。矯正具はステンレス(SUS304、SUS316)とニッケルチタン合金で構成されており、上記ステンレスは低磁性体または非磁性体のため影響は軽微と考えられますが、ニッケルチタンについては情報がありません。

巻き爪マイスターの取り扱い上の注意事項

■巻き爪マイスターの取り扱い
巻き爪マイスターが外れてしまった場合や変形または破損した場合は、可能な限り現物をご持参のうえ治療を受けた医療機関を受診してください。また、巻き爪マイスターの改造や分解はしないでください。

■下記の場合には、医療機関を受診し、医師へご相談ください。

  • ●痛み、刺激や違和感、肌のかぶれなどの異常が生じた。
  • ●爪の一部が割れた、または出血した。