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圧迫・ずれを減らすためのケア
体圧分散ケア-座っているときのケア
体位(姿勢)
太ももの裏側の広い面積で支えられるよう、股関節(こかんせつ)、膝関節(ひざかんせつ)、足関節ができるだけ90度になるように座りましょう(90度ルール)。
自分で姿勢を保つことが難しい場合は、圧力を減らす機能や姿勢を保つ機能のあるクッションを使用しましょう。
円坐(ドーナツ型クッション)は姿勢が不安定になり、また円坐が皮膚にあたる部分に圧力が加わり血流が悪くなるため、使用は避けましょう。
体圧分散ケア
自分で体を動かすことができる場合は、15分ごとに腕で体を持ち上げる、または机などに前のめりになり、おしりを浮かせる姿勢をとって座りなおすと、褥瘡(床ずれ)予防に効果があります。
自分で体を動かすことができない場合は、30分から1時間おきに介護者による座りなおしを行う、または患者さんを寝かせるなどの対応が必要です。
座っている状態から車いすへの移乗(マヒが体の片方にある場合:通常の車いす)
座っている状態から車いすへの移乗(マヒが体の両方にある場合:ウィングタイプの車いす)
車いすを選ぶときの注意点
車いすは使用する患者さんの体の大きさに応じたものを選びましょう。
また、車いすにはずれ防止機能のあるクッション類が装備されているものや足を置く高さの調整機能、いすの部分を後ろに倒す機能のあるものなど、さまざまな種類があります。患者さんの状態に合った車いすを選ぶことが大切です。